通常の油処理剤は数種類の界面活性剤と溶剤で構成されています。
それらの溶剤のほとんどがn-パラフィンのような鉱油系が使用されていますので、
界面活性剤そのもの生分解度は90%以上あるものの、溶剤を含めた商品としての生分解度は60%以下がほとんどです。
油処理剤の特徴として「乳化安定性の良さ」が売り文句でもあり、非常に微粒子(1ミクロン程度)となった油分子が
水中に存在する微生物によって炭酸ガスと水などに分解され消滅してゆくのですが、
生分解度が低く、乳化安定性が悪い製品を使うと、いったん乳化した油はしばらくすると再度分離して浮遊し、
水上に漂うことになったり、油処理剤の溶剤部分(n-パラフィン等の鉱油)が同様に汚染を広げる二次汚染の恐れがあります。
そこで、下記のよう要求性能に合う製品がWAKO’Sから開発されたので
この製品を使うようになりました。
@油処理剤自体が生分解性に優れていること
A乳化安定性が良好なこと
B毒性が低いこと
C脱脂力が良いこと
D国土交通省の油処理剤としての型式承認を取得(申請)していること
使用できる油類
・エンジンオイル、ギアーオイル、油圧作動油などの鉱物油と化学合成油
・ガソリン、灯油、軽油類の燃料
・ブレーキフルード
・天ぷら油などの植物油
注意事項
@性能には影響ないのですが、0度Cあたりから白濁・ゲル化が起こりますので、保管は0度以上の箇所でしてください。
A界面活性剤や脂肪酸エステルなどの有機化合物を使用していますので、河川に放出しますとCOD、BODおよびn-抽出物質
としては検出されますが、生分解性を有していますので海洋や河川に存在する微生物により水と二酸化炭素に分解します。
特長
@植物油系をベースとした油処理剤であり、生分解性に非常に優れている。
AOECD法で85.3%の驚異的な生分解度を示す。
B油処理能力に優れ、かつ使用量が市販同等品より少量で処理できる。
C乳化安定性が良好なため、油の分解・消滅が早い。
D化学的に非常に安定な物質を使用しているので長期保存が可能のため、緊急時に即対応できる。
使用方法
1.浮遊油処理
流出油の10%程度のバイオクリーンを出来れば手動スプレー等の容器を用い、油表面に、シャワー状に散布する。
自然に乳化分散します。乳化直後は白濁していますが、水で希釈されるうちにうすくなり、
1万倍以上に希釈されると白濁はほぼ消えます。
2.床面などの付着油処理
油量の10%程度のバイオクリーンを油表面に散布しブラッシング後、水で洗い流す。
3.ラジエター内に混入したオイルの脱脂洗浄
サーモスタットが開いてから水容量の約10%のバイオクリーンを注入し、水で満タンにした後、20-30分程度循環させ
洗浄する。洗浄後は白濁乳化が完全に消えるまで充分水洗いしてください。
代表性状
バイオクリーンの代表性状 | |
密度 15度C g/cm3 | 0.910 |
引火点(PM) 度C | 150 |
動粘度 30度C mm2/s | 9.22 |
ph(1%希釈液) | 8.5 |
生分解度(OECD 301B) % | 85.3 |
消防法 | 第四類第3石油類、危険等級V |
参考標準価格
オープンプライスですが、参考標準価格としての荷姿は12Lのペール缶単位で、30000円/1缶です。
ご要望にお答えできるかどうかわかりませんが、
他の使用方法(ウオーターポンプ鳴き止め剤など作るとか)で少量必要な方は
又メールでもいただけましたら、検討させていただきます。
ただし、メーカーサイドは小分けでの品質保障はしませんので、ご了承ください。
資料提供WAKO’S