粘度は10Wになります。普通はそのまま使用は出来ず、 添加剤のようにオイルに混ぜて(60cc/1リッター=6%)使用します。
「金属表面改質強化剤」といわれるように、直接金属と反応を起こし、オイルの「付き」
をよくするタイプといわれておりますが、
ユーザーからのインプレッションではなかなか 安くて効果ある添加剤と言えそうです。
走行距離をのばす場合、途中添加が効果的と言われますので、実際は120cc/1リッター=12%と考えた方が
実際の添加量としては正確かも知れません。そうすると大きいサイズの473mlというのは、
オイル4リッター分と言うことかも知れません。
アメリカの製品で、他にモーターアップやSFR、X-1R、
(HPとして表示されるコメントは差し控えたいので・・・。)などはアメリカ製です。
GRPはアメリカの製品ではありません。
よく、これらを同じメーカーで作られた製品と勘違いされているので一応参考までに。
もう一つご忠告として書きますと
私がSFRと言う添加剤をHPにも書かず、特にお勧めしていない理由の一つに
SFRがゴム(NBR)に対する膨潤性が他の添加剤と比較すると高いということにもよります。
安心してご利用くださいと記載されていますが
他製品とのラボ比較データを見ますとちょっと驚く内容でした。
当時10年前からどれだけ変わったか判りませんが
当時の製品は腐食性が極めて高く、熱安定性も不安定でいわゆる腐食テストなどで
問題となる活性硫黄あるいは塩素誘導体が強いと思われ、 使用直後から熱によって腐食成分に変わると
考えられます。
加熱時にはpH(ペーハー)4.1−4.2ぐらいの酸性成分になるためガスケットや
シールにかなり悪かったものと記憶しております。
で、「即効的」に全体を腐食させるわけですから、
当然ベアリング等にも腐食性が強く耐荷重性も長期安定性もかなり悪い製品となってしまうようです。
でも、通常エンジンはそう言う悪条件にも摩耗しても壊れないように設計されてますから
持ちこたえますので、クレームとしてその結果が出るのが遅いわけです。
短期使用ですと、別の添加剤に変えたときあたりに、そう言った添加剤の影響を受けてしまうことも
起こりえます。他の製品テスト例えばNEW−MWなどでの長期的な「膨潤性や収縮性」にこだわりますのも
クーラントやオイル漏れがこういったシール部の破壊(溶解や膨潤、収縮や固化)に
関連していることが多くあるからです。
オイル漏れ、クーラント液漏れは結局は高く付きます。それが添加剤のせいでとなれば、やりきれません。
HPで紹介しているGRPより極圧性だけで見ればもっと高い添加剤だって存在します。
ただし、そのようなタイプは環境には非常に悪く、化学的摩耗=腐食が激しいので特殊な用途で
使用されますので、自動車では使えません。
ですから、誇大広告をする製品はお勧めしにくいのですね。他製品を悪く言うつもりのページでは無いのですが、
このような添加剤を使用しての不具合発生をメール頂く事もあり
トータルバランスが悪いと
どんなに他の要素が高性能でも(この製品のように性能もそれほどで、バランスが悪いとなおさらですね)
故障の原因となりますのでやはりあまりお勧めできません。
逆に通常のオイルに入れられている無難な製品の方がまだしも「まし」に思えてしまいます。
また、似たような内容でX-1R(X-1R)という添加剤がありますが
広告で何故アメリカで1999年に表彰されたかを詳しく知らないのですが
付け加えますと
当時の某分析所のデータではSFR以上にかなり腐食性が高い添加剤だった事を覚えています。
確かに、短期的使用で途中で機器を停止をしてしまうより、壊れるまで動かないといけない事情には
一回きりの使い捨てと思われるパーツなど、宇宙工学などにもってこいかもしれません。
ただ、エンジンなど長期使用による腐食で逆に壊してしまうと言う箇所に積極的には
私としてはお勧め出来ない(別の箇所に使ってほしい)添加剤と考えています。
極圧剤として塩素系の添加剤を使うと特に”熱に弱い”ためチムケンテストのデータは悪くなります。
ですから、このテストデータだけで、添加剤の善し悪しを決めるのは馬鹿げています。
なぜなら極圧性だけでエンジンが良くなるはずがないからです。
また、オイル自身の極圧性は普通のタイプのオイルであれば
1000ポンドも荷重をかければロックするはずですし、そのオイルが普通使用
されているのですから・・・・。
ミリテックはSPOと同じぐらいの極圧性を持っていたと記憶してます。
ゆっくりチムケンで加圧すれば約270kg/cm2の荷重に耐えられますが、
油温上昇のため約30分位が限度と思われます。 また、他のタイプの塩素系添加剤は基本的には金属と反応するため、
金属を摩耗させる働きがあり、そのために、 減摩効果のある添加剤を加えた方が良い場合があります。
例:スキル−Eは塩素系+有機モリブデン
ただ、テストデータとしては(、メーカーの資料から150ポンドの極圧にOKとあるとおり
極圧剤としては、スーパーアタックX1よりも優れています。
「コーティング膜」については、メーカー資料に書いてありませんが、コンプレッションが
上がるようですので、
多分膜圧としては厚い部類に入るのかも知れません。 効果は「即効性」でユーザーレポートからすぐ効くと聞いています。
最初が一番よく、徐々に落ちて行くそうです。
ミリテックを継ぎ足すことで効果は快復するので、途中で入れてみるといいでしょう。
ただし、調子が悪くなったエンジンの保護を重視される方は、長期的な化学摩耗を頭に入れて、
腐食性の方も検討されてのご使用をお勧めします。
新車ではこの腐食はある程度なら大丈夫ですが、一旦摩耗してしまった場合は
それ以上積極的に化学摩耗させてしまう添加剤はあまり良いとは思えません。
商品Zは(商品M1より耐荷重能力は悪く、商品S.Aより良い結果ですが)商品MIのメーカー広告では
耐久性は当時の旧GRPの半分程度で短いという個人的な印象を
バイクショップのレッドバロンの店長さんが
違いの良く判る2輪で実際に比較テスト報告してくださいました。
耐久性も大切な要素かもしれません。
塩素化炭化水素の疑いを持たれていますがメ−カ−ははっきりとそれを否定しています。
私も検査機関に依頼したところ驚くべき燃焼性塩素(25wt%)が報告され、戸惑っ
てメ−カ−に問い合わせましたが社長のコメントによれば「ミリテック−1の製品を
分析すれば、その性状は今迄知られているいくつかの塩素分析のテストでのみ出現する。」
ミリテック−1の公表されている成分は以下の通りです:
合成ベ−ス・ストック・エステル、摩耗防止剤、酸化防止剤、極圧合製剤、ハロゲ
ン化炭化水素、腐食防止剤。
* この「腐食防止剤」に関しては、専売である化学反応のプロセスの間中、有機的に
このシステムに縛られる。ということ。
また、コンディショニングされた金属面は 1,000度Cの高温にも耐え、ディポジ
ットの金属面への付着も防ぎます。
ちなみに、ミリテック−1の内然機用使用目安は使用オイルの5−6%。 効果は2
万4千キロ(OR その半分)といいますが、
最適な使用環境は、はじめの5−6%に加えて約 1,000km毎に1オンス(約
30ML)を追加。これが最高です。
オイル交換はメ−カ−指定に従うか、倍程度に延長が可能。
つまり、初回以降のコストはボトル8千円としても1000キロ当たり500円です。
追伸*
通常(473ML)で8,000円ですが、
ネット価格は大容量(473ML)で6,800円です。
普通見かける量販店に置かれているミリテック−ミレニアム(230ML) 5,800円
は
ミリテック−1のリパック商品で、同じ物です。』
また、途中でも添加しなければ効果が無くなってくる事に関してはどんな添加剤を入れても
オイル劣化が起こる事(主に添加剤劣化に起因します)と
表面改質が低温域で一度で修了してしまう添加剤では、後は粗面が荒れてゆくばかりですので普通と思われ、
オイル添加剤成分(エステル系)の多く含まれるミリテックでは途中添加によってオイルの性能向上が起こることも
当然のように思われます。
化学結合をし、その膜が簡単に剥がされてしまうことの要因に、塩素系添加剤の高反応性と低温反応性が
あげられるのですが、
いまだミリテックが「いわゆる塩素系ではない」と言う製造元の回答とは裏腹に、
塩素系と似た性質を持つことに対しては多くの疑問点が残ります。
成分表にハロゲン化炭化水素とありますが普通これは塩素化パラフィン系を指しますので
やっぱり疑問なのです。
もし、それほど途中添加を必要とし、それで変化するのでしたら、金属表面はその反応によって
どんどん化学変化し、摩耗し続けるということになるのです。
自動車レベルではそれほど心配することもなく、リスクマージンを多く取っていますので、
まあ、大丈夫と思われますが、
けれど、やっぱり少し不安感が残ってしまうのは仕方ないことのように思われます。
ミリテック膜が1000度Cに耐えられると言うことと、その摺動部に置いてミリテック膜の効果が持続すると言うことは
少し別の事柄なので温度に対しての回答は疑問点なのですが、
それは差し引いても、効果のある添加剤と言うことには異論はありません。
ただし、油温が150度Cになることはそう珍しくもありませんので、(閃光温度など300−400度は当たり前ですし)
チムケンテストでも20度Cから徐々に油温が上がってゆく過程の状況下でミリテック膜が生成していないはずはなく、
それを持ってしても、極圧性がそれほど極端に良くないのには疑問と言うことなのです。
つまり、間違ってなっければ、ミリテック膜は一旦生成してしまえば温度に対しては強いかも知れませんが
圧力=生成膜の強度に対しては弱く、その後反応をする成分が無くなってしまっていますので
後は削れるだけという構図を想像してしまうのです。
エンジンの構造から、オイルに対してはそれほどの極圧性はオーバークオリティかもしれませんので、
それでも、添加しないよりは十分効果があることを言いたいのでしょう。
表面改質と言う考えが油膜潤滑だけに頼って考えられた時代と取って代わるようになった現在、
今までの考え方による添加剤とはまた違った物と思われ、金属摩耗レベルも少なく抑えられた添加剤ですので、
変な添加剤を使用するよりまだしもずっと良い添加剤と思われます。