試験項目
(単位) |
試験方法 | 試験概要 | 備考
(使用するにつれて) |
代表性状的な試験 | |||
密度、比重
(g/cm3) |
JIS K 2249 | 容量と質量の換算。他油種の混入や品質管理に有効 | 燃料希釈で低くなる |
色、ASTM色
(数字のみ) |
JIS K 2580 | オイルの濃さを表すもので、数字が大きい程、色は濃い | 通常は濃くなる |
引火点C.O.C、
(度C) |
JIS K 2265 | 軽質分混入のチェックと安全管理の目安。 | 通常は引火点は降下する |
動粘度40度C、
(mm2/s) |
JIS K 2283 | オイルの固さを表わし、潤滑油選定の目安や品質管理に重要な試験 | 動粘度は初期は低下 |
” 100度C、
(mm2/s) |
” | ” | |
低温粘度CCS
(mPa・s) |
JIS K 2010 | エンジン油の低温時における流動性 | |
低温粘度BF
(mPa・s) |
JIS K 2283 | ギヤー油・ATFの低温時における流動性 | |
高温高剪断粘度
(mPa・s) |
ASTM D 4683 | エンジン油の150度Cにおいて剪断を受けたときの粘度 | |
流動点
(度C) |
JIS K 2269 | 低温時における流動性の限界値 | 上昇する |
硫酸灰分
(mass%) |
JIS K 2272 | 添加剤含有量およびエンジン内の堆積物を知る目安となる | |
残留炭素分
(mass%) |
JIS K 2270 | 燃焼室内のカーボン生成の目安。
軽油のJIS規格は0.01mass%以下 |
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粘度指数
(数字のみ) |
40度と100度の動粘度などから算出 | 粘度指数ほ下がる傾向 | |
全酸価
(mgKOH/g) |
JIS K 2501 | 油中の添加剤量および油が劣化して生成し増加する有機酸量有機酸量を測定や | 酸価は増加する |
全塩基価
(mgKOH/g) |
JIS K 2501 | 油中の添加剤量および油が劣化して生成し増加する有機酸や燃焼して生成する硫酸を中和する能力 | 塩基価は低下 |
規格・品質の試験 | |||
蒸発量NOACK法
(mass%) |
JPI-5S-41 | エンジン油のオイル消費量を数値化したもの
(API−SL規格は15%以内) |
増加する |
溶剤不溶解分
(mass%) |
JPI-5S-18 | スラッジ、摩耗金属、砂、ダスト、カーボン等不溶の固形物の量を測定 | 増加する |
水分量・間接法
(mass%) |
JIS K 2275 | ブローバイガスや外部から侵入した水分量 | 混入量は増加する |
ホットチューブテスト
(評価点) |
JPI-5S-55 | 耐熱性を評価する試験で評価点が高いほど耐熱性良好 | 低くなる |
パネルコーキングテスト
(mg) |
FEDA-3462 | 耐熱性を評価する試験で重量が少ないほど耐熱性良好 | 増える |
剪断安定性 | 試験前後の動粘度を測定、その粘度低下率により抗剪断性を評価 | ||
ディーゼルインジェクター法
(%) |
ASTM D 3945 | エンジン油専用で粘度低下率が低いほど良好(=BOSCH法) | |
KRL法
(%) |
CEC L-45 | ギヤー油・ATF用で粘度低下率が低いほど良好 | |
耐荷重能試験 | |||
ファレックス焼付き荷重
(lbs)1lb=約453.6g |
ASTM D 3233 | 焼付き荷重が高いほど耐荷重性能に優れる | 低くなる |
高速四球式耐荷重能
(N) |
ASTM D 2783 | 融着荷重(WL)が高いほど耐荷重性能に優れる | 低くなる |
摩耗試験 | |||
ファレックス摩耗試験
(mg) |
ASTM D 2670 | 同一条件による摩耗重量(mg)により評価する | 多くなる |
高速四球式摩耗試験
(mm) |
ASTM D 4172 | 同一条件による摩耗痕径(mm)により評価する | 大きくなる |
錆び・腐食試験 | |||
塩水噴霧試験 | JIS K 2246 | 金属の腐食を加速試験。A級(さびなし)時間が長いほど良。 | |
湿潤試験 | JIS K 2246 | 湿気による鉄の加速さび止め評価試験。A級時間が長いほど良。 | |
銅板腐食試験
(石油製品) |
JIS K 2513 | 銅に対する攻撃(腐食)性評価する試験。
数字とアルファベットが小さいほど良い |
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銅板腐食試験 | ASTM D 130 | JIS K 2513と同様。
オイルが熱を受けたとき、副産物として発生する活性派生物質を調べる物。 磨かれた銅板を部分的にテスト液中に浸し、130度Cで2時間熱する。 ASTM基準板と比較し、数字とアルファベットで表わす。 良好な結果から悪い結果へ書くと、1a<1b・・・・3b<4b・・・となる。 |
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成分分析試験 | |||
元素(金属)分析、ICP法
(mass%) |
ASTM D 5185 | 新油では添加剤金属。使用油では摩耗金属を測定する。 | 多くなる |
硫黄分
(石油製品)(mass%) |
JIS K 2541 | 油中に含有する硫黄分(S)の量を測定 | |
塩素分
(石油製品)(mass%) |
JIS K 2241 | 油中に含有する塩素分(Cl)の量を測定 | |
窒素分
(石油製品)(mass%) |
JIS K 2609 | 油中に含有する窒素分(N)の量を測定 | |
燃料(ガソリン)希釈GC法
(mass%) |
JPI-5S-25 | 使用油に混入する未燃焼ガス等の量を測定 | |
酸化安定度試験ISOT | JIS K 2514 | 高温で鋼-銅触媒存在下、1300rpmで攪拌し、油を加速的に劣化させる試験 | |
表面張力
(dyne/cm) |
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泡立ち試験 | JIS K 2518 | 各試験温度における泡立ち度および泡安定度を測定する試験 | |
泡立ち試験シーケンスT
(ml-ml) |
24度C。空気吹き込み直後の泡の量(ml)-5分後の泡の量(ml) | ||
泡立ち試験シーケンスU
(ml-ml) |
93.5度C。空気吹き込み直後の泡の量(ml)-5分後の泡の量(ml) | ||
泡立ち試験シーケンスV
(ml-ml) |
93.5度Cから24度Cへ。空気吹き込み直後の泡の量(ml)-5分後の泡の量(ml) | ||
作動油の試験 | |||
汚染度
(mg/100ml) |
JIS B 9931 | 油圧作動油の汚染要因物を測定、5mg/100ml以上が油の交換目安。 | |
グリースの試験 | |||
混和ちょう度
(数値) |
JIS K 2220 | グリースの見かけの硬さ(265-295であればJIS2号の硬さとかという意味) | |
混和安定度
(数値) |
JIS K 2220 | グリースを10万回混合後のちょう度の差(機械的剪断安定性評価) | |
滴点
(度C) |
JIS K 2220 | グリースが半固体から液状になる最低温度(使用できる限界の温度がわかる) | |
離油度
(mass%) |
JIS K 2220 | 規定条件でグリースから分離する油の量を測定(長期安定性評価) | |
水質汚濁などの試験 | |||
pH
(数値) |
JIS K 0102 | 水素イオン濃度。水質汚濁防止法で規制されているpHは5.8−8.6 | |
n−ヘキサン抽出分
(mg/L) |
JIS K 0102 | 排水中の油分量 | |
COD
(mg/L) |
JIS K 0102 | 排水中の化学的酸素要求量 | |
BOD
(mg/L) |
JIS K 0102 | 排水中の生物化学的酸素要求量 |