種類 | 機能、作用機構の概略等 | 化合物 | |
分類 | 種類(例) | ||
摩擦調整剤 | 潤滑剤の摩擦特性を望ましいように調整する
添加剤の総称 |
油性向上剤
極圧添加剤 固体潤滑剤 清浄分散剤 |
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粘度指数向上剤 | 油溶性高分子ポリマー。
低温では小さく糸まり状に凝集し、 高温では溶解性が増し伸び広がった状態になる。 ※1温度変化に伴う粘土変化率低減・燃料消費量の低減 ・低オイル消費の維持・低温始動性の改善 |
ポリメタクリレート(MW:2万−150万)、
※2ポリアクリレート、 ポリイソブチレン(MW:5千−30万)、 オレフィン(コポリマー)共重合体、 ポリアルキルスチレン、 ※2スチレン-ジエンコポリマーの水素化物 ※1分散性の機能を付加した化合物 |
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清浄分散剤 | 清浄剤は高温運転における劣化物の沈積を
予防、抑制するもので、金属系が多い。 分散剤は比較的低温で発生するスラッジを 分散させるもので、無灰系が多い。 分散、可溶化および酸中和の3作用を有す。 |
金属系 | スルフォネート(金属:Ca、Ba、Mg)、
フェネート(金属:Ca、Ba) ホスホネート(金属:Ba)、 サルシレート(金属:Ca)、 カルボキシレート金属:Ca) |
無灰系 | こはく酸イミド、こはく酸エステル
※2アルケニルこはく酸誘導体 ※2ベンジルアミン※2メタクリレート系 清浄性粘度指数向上剤 ※1アルキルフェノールアミン類 |
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流動点降下剤 | (パラフィン系)基油よりもさらに低い流動点を要求される
潤滑油に添加される物質で、析出するワックスの結晶形態を 変え、流動点を下げる。 すなわちワックスの結晶化および3次元的網目構造化を 妨げたり、ワックス結晶表面への潤滑油の吸着を抑制する。 |
(※1低分子量の)ポリメタクリレート、
ポリアクリレート、 塩素化パラフィン−ナフタレン縮合物、 塩素化パラフィン−フェノール縮合物、 ※2ポリアルキルスチレン系 |
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極圧添加剤 | 接触圧力が高く、すべり速度が大きい、いわゆる
極圧潤滑下で生じる発熱で、 接触面と反応することにより 金属同士の接着を減少させ、摩擦・摩耗を少なくし、 焼付きを防止する。 |
硫黄系 | オレフィンポリサルファイド、
硫化油脂、 ジペンジルジサルファイド |
りん系 | アルキルおよびアリルリン酸エステル、
アルキルおよびアリル亜エステル、 りん酸エステルのアミン塩、 チオリン酸エステル、 チオリン酸エステルのアミン塩、 |
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有機金属系 | ナフテン酸塩、
Mo−ジアルキルジチオフォスフェート |
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※2塩素系 | ※2塩素化パラフィン | ||
固体潤滑剤 | 相対運動における表面損傷を防ぎ、
摩擦・摩耗を減少させるために粉末または薄膜として 使用される固体。 多くの固体潤滑剤は異方性が強く、 特定の結晶面または分子間結合力が弱く、 塊としての摩擦係数も小さい、 いわゆる自己潤滑性をもっている。 |
無機系 | 二硫化モリブデン
グラファイト |
油性向上剤 | 境界摩擦を低減し、油性を向上させる。
有効な化合物は長鎖で分子量が大きく、 かつ、分子の一端に極性基を有する。 これらの化合物は金属表面に吸着し、配列して吸着膜を作り、 この吸着膜が直接金属接触の頻度を減少させ 摩擦を低下させる。効果は吸着膜の脱離温度以下に 限られ摩擦面温度が上昇する極圧潤滑下では効果がない。 |
高級脂肪酸
高級アルコール 脂肪族アミンおよびアミド エステル |
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酸化防止剤 | 潤滑油の酸化は空気あるいは酸素存在下、熱、金属触媒、
光等により加速される。 この酸化反応は遊離基(ラジカル)連鎖反応によって進行し、 初期酸化生成物として不安定なハイドロパーオキシドを生じ、 さらにこれが分解して新たな連鎖を生じて加速的に進行する。 酸化防止剤は遊離基あるいはハイドロパーオキシドと反応し、 これらを安定な物質に変え、 ごく初期に酸化の進行を停止する作用を持つ。 また触媒となる金属の表面を被服したり、 溶出金属と反応して、これを不活性化する金属不活性化剤も 潤滑油の酸化を間接的に遅らせる。 |
ラジカル
捕捉剤 フェノール系 |
2,6−ジ ターシャリー−ブチル−
パラクレゾール(DBPC)、 ※33−アリールベンゾフランー2−オン (ヒドロキシカルボン酸の分子内環状エステル) |
アミン系 | フェニル−アルファ−ナフチルアミン
ジアルキルジフェニルアミン |
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ハイドロ
パーオキシド 分解剤 |
ZnDTP(ラジカル捕捉剤としての
機能も有す) |
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金属
不活性化剤 |
ベンゾトリアゾール
※1ジアルキルジチオリン酸亜鉛類、 ※2ジアルキルセレン 金属フェネート類、有機窒素化合物類 |
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さび止め添加剤 | 鉄および銅の表面に最ちょう密の状態で吸着し、
さびの発生を防ぐ。 極性基と適当な大きさの親油基(炭化水素基)を有する。 金属表面に極性基が吸着し、 強固な吸着膜を形成し酸素および水と金属表面との接触を防ぐ。 この作用機構は油性向上剤と類似しているため、 油性向上剤にはさび止め効果を示すものが多い。なお、 さび止め添加剤には、このほか水置換性、水可溶化性等の 機能も重要です |
カルボン酸 | アルケニルこはく酸誘導体 |
カルボン酸塩 | 金属石けん、アミン塩 | ||
カルボン酸 | アルケニルこはく酸誘導体 | ||
スルホン酸塩 | 金属スルフォネート塩
ジアルキルナフタレンスルホン酸塩 |
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※2
オレイン酸 |
※2オレイン酸とその塩 | ||
エステル | ソルビタンモノオレエート | ||
アミン | アルキルアミン | ||
リン酸および
リン酸塩 |
酸成アルキルリン酸エステル、
※2ジブチル酸性リン酸エステル |
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腐食防止剤 | 油の酸化生成物や極圧添加剤のような
金属との反応性が大きい添加剤による (おもに)非鉄金属の腐食を防止する。 金属不活性化剤の機能も有する。 |
ベンゾトリアゾール | |
抗乳化剤 | エマルション(W/OあるいはO/W)を破壊して
2液相に分離する作用を示す。 大部分は界面活性剤で、界面の膜強度を低下させたり、 あるいは電気2重相の電荷を中和し、エマルションの 破壊を促進させる。 |
アニオン
ノニオン |
石油スルフォン酸塩
アルキレンオキシド縮合物 <参考>※2乳化剤は下記の物。 アルキルベンゼンスルホン酸塩 ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、 ソルビタンアルキルエステル類、 アルキルベタイン |
消泡剤 | 泡消し剤とも称し、泡立ちを押さえるため
使用される添加剤。潤滑油に不溶で、 かつ表面張力が小さく泡沫に対し 拡張性のある性質が要求される。 |
シリコーン油
(※1シリコーンポリマー類) エステル ※2多価脂肪族アルコール、 ※2アルケニルこはく酸誘導体、 ※2金属石けん、 ※2ポリアクリレート ※2アシル化ポリアミド |