2)オイル添加剤の比較表

この表の読み方:
単一テストや比較テストを含み、条件も異なっていますので
単純に比較して優良を比較するのではなく
おおざっぱにその添加剤の傾向や性能を見るためのものです。
試験した人の中には添加剤販売メーカーの関係者もいますので
そういった点も考慮して読んでください。

現実的には、各メーカーの製品はオイルがそれと同じように
日進月歩進化しているため、
性能面でも、途中製品から急に高性能に変わる場合が起きます。
この場合に製品の名称を変えないメーカもありますので
現時点の商品の性能比較を十分行っている表とは言い難いので
注意が必要です。

また、
データの比較は
「全く同一条件では行われていると思わない方が正しい」
と思ってください。
この理由は
試験機でのデータ自体が本来の求めている性能を表しているのでは無い場合も多くありますし、
このため廃止されたテスト機器や、
逆に、有意義になり復活した試験項目もあったりします。

測定方法や試験内容が変わる場合も起きますし、
計測値自体が有意義な試験内容かどうかもまだ決定的と思われません。
例えば、試験に使うオイル銘柄が変わるだけでも
それだけでも別の性能=数値になってしまうので
下記の数値的な比較は
あくまでも
「目安」としてご利用ください。
製品
耐極圧性(焼き付きテスト)
清浄性能
騒音低化
摩擦係数
出力は
エンジン寿命
摩耗粉量
より
成分の膜厚
圧縮回復
他製品との反応
効果は
速効遅効
公害性
温度特性
(被膜耐性)
信頼性
その他
お勧め度
GRP
優良・11-15トン/cm2.Bテストピース/650kg以上#,
Xテストピース/700kg以上#
1500ポンド以上
原液では
4500ポンド以上といわれる※1
優良
優良
「境界潤滑」に於いて超潤滑性をもつ
(ただし低負荷では使用オイル並)
低回転1%最高出力約10%#
1.4〜7.7倍
9.3
※5
最高25ミクロン
する
しない
オイル交換まで〜成分は10万km以上
遅効
なし
−52〜820度C
優良
共晶膜を形成
優良
スキルE
優良・Aテストピース/4000ポンド(約1815kg)以上,
Xテストピース/700kg以上#
優良
優良
0.05以下
低中速でわずか、最高出力で約4%#
2倍以上
9.5
※5

※6

最高5ミクロン以下#
しない
する場合がある
オイル交換まで〜1万km以下
速効
少しあり
−オイル〜340度C
優良
有機Mo+表面処理
塩素系
優良
SPO
良い・Bテストピース/310kg以上#
優良
良い
不明
向上するが、データはない
延びるがデータなし
 
ほとんどないみたい?
しない
しない?
オイル交換まで〜1万km以下#
やや速効
不明
不明
優良
植物性ホホバオイル
良い(安価)
CF21
普通・20kg/cm2
良い
良い
0.02以下
僅かに向上する
少し延びる
 
10〜18ミクロン
する
しない
オイル交換まで〜5000km以下#
やや速効
少しあり
−270〜600度C
良い
テフロン
良い
プラス91
普通・20kg/cm2
良い
良い
0.02以下
僅かに向上する
少し延びる
 
18ミクロン
する
しない
オイル交換まで〜1万km以下#
やや遅効
少しあり
−180〜350度C
良い
テフロン化合物
良い
ホスパワー
良い・20kg以上/cm2
良い
良い
不明
新車に戻す
延びる
 
20ミクロン以上
する
しない
1回1万km
遅効
ない
−240〜840度C
優良
銅などの合金
良い
マイクロロン
良い・20kg以上/cm2
良い
良い
0.02以下
向上する
1.2〜1.5倍
 
あるが不明
不明
する
オイル交換まで〜5000km以下#
やや速効
ある
良い
良い
テフロン化合物ほか
良い
ミリテック−1
優良・Aテストピース/2000ポンド以上#
1000ポンド以上
Bテストピース/345kg以上#
Xテストピース/600kg以上#
優良
優良
向上する
向上する
1.5〜2.0倍
13.5※5
不明
不明
しない
オイル交換まで〜5000km以上#
やや速効
なし
高温では不安定
良い
金属の表面処理
優良
S.アタックx1
優良・Aテストピース/1750ポンド以上#
優良
優良
不明
向上する
延びる
 
不明
する
しない
オイル交換まで〜1万km以下#
遅効
不明
不明
良い
塩素化成分あり
優良
TVT
24-
優良・Aテストピース/1750ポンド以上 優良 優良 向上する 2倍以上 ※6 あるが不明 不明 しない オイル交換まで〜1万km以下# 遅効 なし 優良 強固なオイルフィルム形成 優良
スーパーFV
良い・Xテストピース/500kg以上#
良い
良い
0.05以下(推定)
僅かに向上する
少し延びる

※6
最高5ミクロン以下#
しない
する場合がある
オイル交換まで〜1万km以下#
やや速効
不明
−オイル〜340度C(推定)
良い
有機Mo+清浄分散
良い
ゴールドSJ
普通・750ポンド
       
少し伸びる
13.9※5
                   
pl-500
優良・3250ポンド以上
         
10.5※5
                   
SFR
優良・1500ポンド以上
         
10.3※5
                   
SUPER
ZOIL
優良・1500ポンド以上
(メーカー表示は3000ポンド以上)
         
10.4※5
                   
レスポチタン
普通・750ポンド
         
13.1※5
                   
フィフティ
プラス
普通・750ポンド
         
14.1※5
                   
フォアオイル
普通・750ポンド
         
13.9※5
1000ポンド(lb)=456.59237kg

※1,ほとんどがメーカー資料より、あるいは各メーカーの比較データより
(評価が各メーカーで自社と他社製品で異なる傾向が大きい)

比較データ列挙だけの場合注意する必要があるのは
こういった基準(測定機械も含め)が異なる上で比較する事になるので
原液に近い状況で調べている場合もあるかもしれないし
製品に記載されている通常の添加量(%)を基準としている場合もあるという事で
おおよその目安とした判断で見る方が
間違いがないと考えられる。

オイル主体ではギアオイル系は別になり
1500ポンド以上の極圧性を持ったATFもあるが
通常は1000ポンド以下が通常値となる。
つまり、エンジンオイルで極圧性が1000ポンド以上の場合は
それなりの添加剤含有という事になる。

通常は使用上の希釈量で650kgあるいは1500ポンドあればかなりの極圧性と考えて良い。

※2,個別、テストデータより=
※3,私見、憶測による=
※4,某所比較データより=(販売メーカーが提示している試験数値と異なる事が多い)
※5、500lb×30分(摩耗粉量=mg)

摩耗度試験は添加剤をオイルに添加して測定されるので
使用オイル(銘柄・粘度)で摩耗度が大きく変わる。
つまりそのオイル自体の耐荷重能力が良い場合なども
この試験での添加剤の性能が良くなってしまうので
摩耗表面の粗度も大きな評価とする必要がある。
※6、750lb×30分(摩耗粉量=mg)
使用オイルPro40(耐荷重能750−1000lb)
テスト:
A=ASTM D3233、D2670 、
B=ASTM D2509、
X=機種不明

それぞれ最大焼き付き荷重を表示
 
 
 


工事中です。資料が増え次第更新します。


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