添加剤は本当に効くか?

一番気になるのは、はたして買ってきた添加剤が効くのかどうかということです。 どういった状態が効いているのか、非常に難しい判断になりますが、とりあえず 次のような基準を元にして説明してみたいと思います。

かなりの距離を走行した車と比較して”良くなった”と評する 添加剤メーカーがありますが、

ときどき???と思うデータもあります。オイルの粘度を変えたりオイルフラッシング するだけでも状態がコロリと変わる場合もありますので、出来るだけ新車に近い段階で 効果のある添加剤をお勧めします。

1.エンジンの音が静かになったかどうか

車のエンジンをかけて、約10〜20分アイドリング状態で暖気をさせます。オイルは 新しくても、少し使った物でもかまいませんが、今、使っているオイルの状態を まず耳で確かめます。エアコンは入れないでおきます。この状態で、ボンネットを 開けておきます。この時に聞こえる音は、エンジンルームからはインジェクション とカムの音で、どちらかというと高音のシャカシャカといった音です。 車の運転席のドアの所に立って後ろ側から低めに音がしていたら 多分マフラー音です。(アクセルをふかして大きめの音がしていたらマフラーが 痛んでます。)途中ブーンという音が聞こえるかもしれません。その時は、ボンネット内の ファンの音と思いますので確かめてください。

 この状態でアクセルを3000〜4000回転ぐらい回してみます。かなりうるさい音に なるはずです。

 次に、エンジンを止め、添加剤を入れます。そしてアイドリングの音と、高回転させた時の 音とを聞き比べます。

 経験上、古くなったエンジンでは、ほとんどと言っていいほど、ここに試してないどの添加剤も 静かになっています。 ただし、新しいエンジンではあまり音質の差が出ません。もし新しいエンジンでかなり静かになった というなら、その添加剤はかなりいい物と思われます。(けれどもレスポンスが悪くなったとしたら 単に粘度が高いだけかもしれませんが...)
 
 

雑音・振動に関する事はこちら

2.アクセルが軽く、よく回るように感じられるかどうか

SAEの所でも説明してますが、アイドリング状態でエンジンが軽く回っていると 感じられる理由としては、オイルの粘度があげられます。さらっとした添加剤を入れるとそれだけで 軽くなります。 どろっとした粘度が高そうな添加剤は、オイル自身が抵抗となって重く感じられますが、 オイルが高温になった時、 膜厚がしっかりあるので、馬力が増えたようにしかっり走ってくれます。オイルの進化に伴って、 添加剤としても、最近のものは低粘度の製品が多くなってきました。 入れただけで、多少なりとも軽く、ふけ上がりがよくならないようでは...。

3.エンジンの馬力が増したように感じられるかどうか

シャシダイナモでもない限り馬力の測定は出来ないのですが、できる限り調べて大体次のようになりました。

4.燃費がのびたかどうか

実際、同じ距離を同じ時間、同じ加速の仕方で走るのは至難の業です。
まして、季節が変われば、燃費などガラリと変わるからです。 2000ccAT車の実際のテストでさえ走り方を変えれば13km/L〜5km/Lも差が出てしまうし スタンドの人の影響もあり、5L位変化するし、困ったものです。
まあこれは、カタログスペックの一番下の数値を参考にみた方が良さそうです。

 ましてや、よく走るようになった車をゆっくりおとなしく走る人は、あまりいませんから・・・。
一番よく分かる方法は、添加剤を入れる前に、出来るだけ極端にハードに走行して
最悪の燃費を出してみることです。

 それと同じように最悪の燃費を出そうと添加剤を入れた後、ハードに走行して下さい。

 ”こんなに無茶な走りをしても少し良くなった。”となれば、多分燃費は上がってます。 もちろん出来るならば、タコメータとスピード計とにらめっこしながらガソリンの満タン法で 調べるのが実感が湧きますが、エアコンを入れるか入れないかだけで”10%”程度の燃費は変化します。 晴れか曇りかでも変化します。”燃費を良くしたいと言う気持ち”だけでも燃費は良くなるように無意識に走ってしまいます。 あくまでも、少しでも良くなったらいい、と言うくらいの気持ちで!!

5.オイルの消耗が少なくなったかどうか

オイル漏れ以外にもオイルは無くなります。
左の図の赤色がオイルですが、オイルはライナーとピストンリングを潤滑しています。
オイルが燃えて無くなるのは、コンプレッションリングより上、つまり燃焼室へ 入り込んで、ガソリンと一緒に燃えることです。1.(オイル上がり)
もう一つは、オイル自身がエンジンの高熱で蒸発してしまうことで無くなります。2.(オイル消費)
さらに加えると、バルブの開閉によってヘッドカバー部より燃焼室に落ち込んでくる場合があります。3.(オイル下がり)

添加剤を入れると、特に効果が出るのは1.の部分です。ほとんどの場合は、コンプレッションリングに不具合(スラッジによるリングの固着と思われる) があり、添加剤の強力な洗浄性により、リングの密閉性が良くなり、圧縮が上がる・燃費が良くなる・アイドリングが安定するなどと言った効果が期待出来ます。 また、極圧剤の効果により、摩擦係数が下がり、エンジン音の低下が期待できます。

 摩擦によるオイル消費も当然少なくなりますが、3.のオイル下がりについてだけは、白煙が逆にもっと出てしまう事が良くあります。 これはスラッジで密閉されていた所に洗浄剤が入り、綺麗にしてしまうため、かえってオイルが下がるためです。 今のところ、オイル下がりの内、白煙がひどく出るのを止める添加剤は知りません。(少しだけしか出ないものはある程度止まる添加剤があります。)

 朝一番エンジンの始動と共にかなり白煙が出る・渋滞の時加速したら白煙を吐くなどと言った症状が出たら あっさりバルブステムシールの交換をした方が、早くて安く付く事が多いと思われます。

 新車(2万km以内)ではオイルの消費は、5000kmぐらい走った位ではまず目に見えてわかることは有りませんが それ以降は、走行距離が伸びるほど悪くなります。最悪でも5000kmで1L位と思いますので、それ以上減る場合は、オイルが減る他の理由を調べた方がいいでしょう。
 
 

6.上記の感じがいつもより長続きしているかどうか

PL法のおかげ?で”○万キロまでOK!”と言うキャッチコピーは少なくなりましたが、オイル寿命の3倍以上も交換しなくていいはずはまずありません。しかし、実際は 長距離トッラクでの実験で”80万キロ無交換つぎ足しのみエレメントもテストのため交換しただけ”と言うデータを見たことがあります。しかしこの場合トラックのエンジン寿命は 約100万キロですし、まあ話の話題程度と考えてます。 実際の乗用車で個人的に調べてみて、燃費、加速、などのフィーリングが保てる限度は、1.5〜2倍位と考えます。

 テスト車両(RB2000cc、5速AT車、92年モデル)、通勤、観光、高速、登坂、すべてテスト
テスト距離 期間 使用オイル 使用添加剤
26600km〜46600km 95年6月より2年間 カストロール・シントロン・5w〜50化学合成油4.5L・SH(当時SJがなかった)、耐久性は1年間1万キロは十分持つとメーカーよりアドバイスあり GRP5%
40000km位からアイドリング音が少し大きく感じられるが、他の同一車と比較してもまだ静か、走行時にはあまり劣化を感じなかった。 エンジンオイルのつぎ足しは一切せず、0.5L/2万kmの消費、オイルの色は墨汁のように黒いが、スラッジらしき跡はほとんどない、オイルの粘度もまだまだいけそうと言う奇妙な状態
燃費 通勤15km(20〜30分)7〜7.5km/Lを平均に出す、最高12.5km/L高速道路250km間
同一車両で同一オイル,添加剤を使用中、新油の良さが分かります特にアイドリング音と、低中速のなめらかさが良くなった。 燃費 オイル規格がSJになる、通勤7〜7.5km/L変わらず

7.その他

どんなにいい添加剤でも、気になるのがその価格です。高性能で、安くて、耐久性があり、添加量が少なくて済むもの、が いいのですが、なかなか・・・”いいものは、高い”が実感です。

”○○円お得!!”などとトップに出して、宣伝してあるものは”???”。
極論を言えば5年間5万kmのレベルなら”走れる”と言う意味ではSJのグレード
ならオイルの”つぎ足し”でさえ持ちます。

また添加剤としてはFAA(米国の連邦航空局)の認証がおりている製品はあり得ないので(添加剤に対しては認証はしない方針のため) そのような広告があるものは疑わしい商品といえます。
同様に他の認証番号がない商品も??。(資料:ジーアールピー株)

 とりあえず、値段を出してみました。
商品名 容量cc 標準価格 使用量%(4Lの場合cc) 価格(4Lで必要な最適量cc) 耐久性からの値段(普段は5000km.5000km分でいくら?)
GRP 200 7000円(1000ccボトル=30000円) 3〜5%
(120〜200cc)
7000円(200cc) 1.5〜2.0倍−−2100〜4670円
スキルE 280 7000円 5〜10%
(200〜400cc)
7000円(280cc) 1.5〜2.0倍−−2500〜6600円
SPO 325 2500円 7〜10%
(280〜400cc)
2200円(325cc) 1.0倍=2200円
CF21 200 5800円 5%(200cc) 5800円(200cc) 1.5〜2.0倍−−2900〜3800円
スーパーアタックXI 250 10000円(他に製品あり) 6〜10%
(240〜400cc)
12000円(300t) 1.5〜2.0倍−−4800〜8000円
ホスパワー 200 12000円 5%(200cc) 12000円(200cc) 1.0倍−−6000円(オイル2回分定着)
PLUS 91 325 8800円 7〜8%(325cc) 8800円(325cc) 1.0〜2.0倍−−4400〜8800円
トライボテック 414 15000円 10%(414cc) 15000円(414cc) 車検ごとまたは10万kmまで定着?
ミリテック 473 6800円(大きいボトル) 6〜12%
(240〜480cc)
3400円(240cc) 1.5−2.0倍−−1700円〜2550円

試してみた添加剤

1)エンジンオイル添加剤 −その他の添加剤(ギア専用・ATF専用など) −扱っていない良さそうな添加剤

良さそうな添加剤

2)オイル添加剤の比較表

 上記添加剤の比較表です
 

3)成分による添加剤の効き目

添加剤の成分と効き目
 

4)添加剤で直せそうな症状

添加剤で直るの?

5)添加剤を入れるとエンジンは重くなる?

添加剤とオイルの粘度変化

6)添加剤を入れたために起こるトラブル

添加剤によるエンジンへのダメージ


ごめんなさい。まだまだ工事中です。


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