感覚的な差を認識する能力は、それぞれの器官によって差が出ることは、
ご存じのことと思われます。
感覚の強度 Weber(ウェーバー)は2個の物体の重量を比較する心理実験を行い、 感覚の最小強度が生ずるのに必要な最小の重量差ΔS(デルタS)と 基準重量Sとの比は一定であることを見出した。 ΔS/S=C (Weberの法則) CはWeber比と呼ばれる定数で感覚の種類で異なる。 (例: 触覚 1− 2% 視覚 2− 3% 圧覚 3% 痛覚 7% 聴覚 10% 味覚 5−15% 嗅覚 20−40% ) Fechner(フェヒナー)は感覚の最小強度ΔIはWeber比に比例すると仮定し ΔI=K*ΔS/S この式を積分して I=K*log(S/So) を得た。(Iは感覚強度、Sは刺激強度、Soは刺激閾値、Kは定数) この式をWeber-Fechnerの式といい、感覚の強さが刺激の強さの対数に 比例して増加することを示している。 生理学テキスト 大地陸男 著 文光堂 P107-108という内容を専門の方からメールにて頂きました。
けれども、個人の生まれながらの識別能力も成長と共に変化しますし、その分解能も良く(悪く)なってきます。
器官同士の連携だってあるし、そう、気分だって、知識を含めた先入観だって影響してしまいます。
でも、機械的な測定より、なんだか全体的な”感覚”の方の判断のほうが当たっているようで、それでいて
頼りなくて・・・。
というわけなんですが、それは最後の砦として置いておく事にしまして、 続けたいと思います。
項目については各自自由にして良いでしょう。
1.機械の耐久性向上 2.騒音の低下 3.製品の環境への安全性 4.出力向上 5.メーカーの信頼度 6.燃費向上 7.メンテナンス性=オイルの延命効果or添加剤の効き目の長さ 8.商品価格の適正性(総合判断) 9.故障の判断材料として使えるかどうか 10.その他 ・ ・ ざっと考えただけでも、いろんな効果を期待しています。 もちろん、ユーザーに使用する場合はこの順序にはなりません。 多分、 1.機械の耐久性向上 7.メンテナンス性=オイルの延命効果or添加剤の効き目の長さ 9.故障の判断材料として使えるかどうか 4.出力向上 ・ ・ ・ というように変わってきます。 仕事柄、車が壊れて欲しくないので、1.機械の耐久性向上。は最初に来ますが、 それ例外はユーザーによっても順序が変わってきます。項目によって添加剤の選び方は変わるかも知れないことは、上記からも判るのですが、 使用してみて、上位の項目に改善が見られない場合は、ダメな添加剤にされてしまいます。 もちろん、誇大広告している添加剤は論外です。
それで、どれぐらいの満足感が得られているでしょうか?
良くなったという改善度の差というのは、個人差がありますが
この場合考えないとします。
人それぞれ得意な分野があるように、感覚の差も人それぞれですし、
感じるままに、良くなったと思う点をプラス(or何段階かの評価点)で書き込んで、
例えば10項目あるとしたらそのトータル点を出します。
個人的な感覚ですから、あくまでも個人的な評価になっても良いのです。
そして、判断を下します。
数種類の添加剤を使用したことのある人は、多分こんな事を直感的に感じて
判断しています。
1つ2つしか添加剤を試したことのない人はそれよりも良いといわれる添加剤のうわさを聞き
試す事もあるでしょう。
でも、出来ればそういった点数を出してみると、
不思議な傾向があることに気が付くでしょう。
それは「音」です。
個人個人の上位に属する項目に対して効果がある添加剤を選んで試しているのに、
エンジン音の静かさが付随してくるのです。
エンジン音がうるさくなって燃費が良くなるとか、加速が良くなるとか、 または、オイルの寿命が伸びることはまずないのです。
必ずと言っていいほど「音が静かになる添加剤」は「評価点も良くなる」という現象が
見えてきます。
そして、音質が良くなると言う事は、性能にかなり密接に関わっていると言うことが分かります。
それで人の感覚を考えてみると、すべて何らかの「振動」を感知しているわけなんです。
まず、視覚ですが、電磁波のうちの目に見える波長をとらえて「色」「形」を脳で判断します。
電磁波は一種の「空間におけるエネルギーの振動波」とみていいでしょう。けれど、振動としての
「音」が「眼」で確認できる例は、頭をぶつけたとか、眼にものが当たった時の「光」が分かり易いだけで、
ほとんど、感覚的な差は判りません。これは圧覚になるかも知れませんが・・・。
強いて言えば、バイクなどのバックミラーが振動で後ろが確認できないという時ぐらいかもしれません。
次に、味覚と臭覚ですがですが、これは、こういった場合に比較する感覚ではないでしょうね。
でも、ある銘柄のオイルの匂いがたまらなく好きだと言う人には会ったことがあります。(論外!)
(排気ガスの匂いが添加剤の効果の結果、燃焼がうまくゆき、押さえられると言うことはあります。)
そして、触覚、圧覚、痛覚は程度の差で、聞こえるか聞こえないかは別にして振動を感じ取ります。
それらを含め、音を主として感じ取る聴覚が圧倒的に優位にその差を感じ取るわけです。
実は生物は「決して無駄に進化していない」わけでして、外部からの情報を出来るだけ効率的に受け取ろうとしているので
こういったクロスオーバー的な器官があるわけなんです。
とはいうものの、人間は聴覚に対してはそれほど鋭いとは思えないわけなんです。
テレビやラジオでの効果音などで、簡単に現実の音と区別が出来ないことでも判ります。
が、これも進化上必要なかったか、他の器官の方が優先されたかの問題で、
致し方ありません。
こういった問題や周波数や音量によって聞こえる聞こえないは、それらの専門の方に任せるとしまして、
何故、うるさいことが問題になるかを考えてみる必要があります。
同じ事が機械でも起きています。
針金のように目に見えてすぐ判るほどではないにしても、金属部品などの摩擦面では、わずかな金属表面の金属片(粉)が剥がされる時にも、
超音波や電磁波が発生すると言われています。
そういったことはミクロ的に見れば、
金属の原子の結合が切れる事によって発生するものと思われていますが、
(現在、その金属や素材によって、金属疲労などが起きるとある特定の周波数を出すことから、機械にその周波数を感知するセンサーを
取り付け、部品の耐久性や交換時期をモニターできる装置が出来ています。)
異音によってエンジンの調子が悪くなったと判断したり、エンジン音がいつもよりうるさく感じることで、
オイル交換かどうかや他の部品の傷み方を判断している事も、
感覚に見える形で現れたそれらの結果と言えます。
実は、音として聞こえるのはごく限られた周波数と言うことや、大きく聞こえる要素に
共鳴という現象がありますので、一筋縄ではゆきません。
スピーカーなどのダクトはそれを効果的にねらったものですし、
振動源から聞こえる音になるようになる道筋は複雑になります。
拍手などをあげれば、同じ力で叩くとしても、叩き方によって大きく聞こえたり、
ほとんど聞こえなかったりするという差が出てきます。手のひらの大きさも関係しますし、
音の高低も出てきます。
ほんのわずかな精度の狂いでも、共鳴を誘い故障と思わざるを得ないものがあれば、それ以上の狂いがあっても
僅かな雑音として気にもかけない場合もあります。
また排気音などについて言えば明らかにうるさい音でも、心地よく聞こえる事だってありますので、
まずはそのことから調べる必要があります。
エンジンなどで「異音」と言う形で現れる「音」は、聞き手によって聞こえ方が異なってきます。
そのことの理由を次のページで考えてみたいと思います。
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