肩の凝らない、しかし、嘘かもしれないページ43

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「化学蒸着法=CVD(TiC、WC、TiN、Alなどの膜)」
「物理蒸着法=PVD(イオンプレーティング、スパッタリング、真空蒸着などという方法があります)」
が在ることを書いてますが、
これにしてもコーティング膜が薄かったり、下地の基材が柔らかかったりすると、
剥離してしまいます。
このことは体験的な例としていうと、
メッキされたものでも
剥がれやすいものがあることでもわかります。

こういったことを日夜研究している方々に本当に頭が下がります。



ところで、私もインフルエンザにかかってしまい、ダウンしておりました。
連日40度近い熱にうなされてここ数年来、風邪などで休んだことはなかったのに、
3日間は安静にしておりました。
この際とばかり
ほとんどのウイルスに効くといわれている薬のことを、医師に尋ねたところ、
まず臨床実験が諸外国で行われて、その後人体実験なる販売がなされ、副作用などの結果を見て
日本ではOKとなるだろうから、
「まず、日本では数年間は発売されませんね」というそっけなさ。
お国柄ということか、ずいぶん国によって規制やらが違うことは知っていたが、
考えさせられてしまう面がありました。
何も「脳死問題」を扱う気はないのですが、それが当事者のことであればあるほど、
複雑な気持ちにさせられるということがわかる一面でした。

ところでそれはそうなのですが、エンジンオイルに塩素系化合物を入れないということは、
諸外国より先に、もう数年も前に、日本のオイル製造業者間で協定(?)されています。
ですから、輸入オイル中にはまだそういった成分もはいっておりますし、
まあ、協定ですから、出来るだけ少なくということで、国内のメーカーも入れている場合があります。

モービル1のカタログを調べて行くと、リン・塩素化合物の含有量が低いと書いてあったので、
リン(エステル系にはまず使用されます)はともかく
まだ塩素化合物がオイルに最初から入っているんだ、と納得させられてしまいました。
でも、この説明文を書かなくてもいいということからすれば、
正直というかどうとらえたらいいのか・・・。
オイル寿命が1.5倍伸びたわけだからよしとするか。

というのも、塩素化合物に非常に神経細やかな方から、
「塩素化合物が入っている廃油は分別収集になるのでは」と質問されたことが以前あったからです。
今のところ規制はエンジンオイルにはないのですが
近い将来にはそうなるかもしれませんね。
少なくともここ数年はないでしょう。

規制が後手になるのは何も日本ばかりではなく、それぞれのお国柄の問題もあり、
複雑な問題をはらんでいるのでしょうが、
うまく解決の方向へ向かうといいのになと、
傍観者の立場に立ってしまうのが少しさみしい気もしました。
(病み上がりは涙もろくなるようです。いや年かな。)
積極的に関与できるのは、やはり一部の研究者によるところが大きく、
そういう構造に慣れてしまっているからです。

でも、そういう研究が注目を浴びるようになってきつつあり、
世間の風も心なしかいい雰囲気になりつつあります。

まずは、体調を戻して
また考えるとしましょう。
 


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