肩の凝らない、しかし、嘘かもしれないページ7

添加剤を安く思うかそれとも高いと思うか・・・続き

添加剤を高いと思う人は、最初から”添加剤は必要ない”と思っている人が 多いのではないかと思われます。
確かに、どこも調子が悪くない場合、また、今のままで不満がない場合、ことさら 定価が安い高いに関わらず、”添加剤”はオイルに最初から入っている分だけで 充分とも思われます。
何か特別な理由がない限り、余計な出費はいやですから、当たり前といえば当たり前の事です。 また、特別な理由が充分あっても、添加剤によって良くなるかどうか分からなければ、入れるのをためらいます。 さらに、添加剤というものの”存在”を知らない人にとっては、入れる入れない以前の事柄です。

次に添加剤を以前は使っていて、現在使わない人の場合はどうでしょう。また、以前も現在も使っている人 の場合もどうでしょう。
少なくとも、添加剤を使った経験のある人は、それなりの”理由”があったはずです。 理由として1番多いのは多分”添加剤で調子を良くする=性能アップというより修理代を 安く済ませる”ではないかと思われます。
添加剤で直る範囲はごく限られているのですが、性能が落ちてしまった(エンジンがうるさくなった。 パワーが落ちた。オイル消費が多くなった。オイルがにじむ。燃費が悪くなったなどなど・・・) 場合は使う添加剤の種類によってある程度満足のいく結果が出せます。

 ただ、効くはずもない間違った添加剤を使用した場合や、効果の薄いタイプを選んだ場合、 ひどい場合は原因が全く異なっている(=添加剤では絶対直せない故障や劣化)にもかかわらず使用した場合 「添加剤は効かない」という烙印を押されてしまい、多分もう二度と使われなくなるでしょう。

 添加剤の値段が安ければ、安物だからと諦められるかもしれませんが、高ければ高いほど ”だまされた感”が強くなるのも、うなづけます。(添加剤の成分と効果についてはHPにて詳しく書いてゆくつもりです。)
もともと、修復材としてあるいは修理を安くするためというより、 性能を維持し出来るだけ故障しないようにすることが目的なのですが、 高性能なタイプは修復に近い効果もでるようです。
そのため、軽い修復や修理や症状軽減なら出来る場合でも、宣伝として「直る」とするため、 無理な状態にまで効果を求めてしまいます。風邪をひいた場合の「風邪薬」に似た効果です。 あまりにもひどくなってしまった風邪は「風邪薬」なんかでは治りません。( 自然治癒能力で治ればいいのですが・・・エンジンにはそういった能力がないのです。) 場合によっては肺炎を併発し、死んでしまうこともあります。 (余談ですが、今年は風邪がきついようで、子供も風邪で1週間ほど入院してました。)

 ”効かない”場合で、間違って使われていない場合は、1.修理をした方がよい2.添加剤の性能が悪い 、ということになります。効いてもすぐ元に戻る場合も同様です。エンジンに限って言えば 現在の自動車では1.の修理しなければならないほど壊れてしまうことは、あまりなく、 3.余程オイル管理が悪かったか、4.新車からのエンジンのあたりが悪かったか、 5.他の故障の影響が、ほとんどです。
ですから、オイル管理をしっかりして、調子が悪くなったら(悪くなくても交換時期などの把握が出来る 部品に関しては予防的整備=タイミングベルトの交換、LLC、サーモスタット、ラジエターキャップ などの交換、その他)すぐ整備をしていれば、まず、軽自動車でさえ15万kmぐらい楽々に乗れます。 ただ、メンテナンスにかかる費用を出すかどうかは、その車を乗り換えたいか、乗っていたいか、 という価値とのバランスによります。

 整備する側から言うと、整備費用は本当はそんなに高くありません。不幸にも事故をしてしまった人なら 分かると思いますが、ぶつけたときの修理代の高さ!!。保険に入ってなければ、直せないほどですからね。 修理代は余程でない限り20万円も掛かることはありません。ATミッションのオーバーホールでも 最近は15万円前後、エンジン載せ変えでも量産車中古なら10万円前後です。(国産車平均)


例えば、あと1年で車検が切れるので廃車にし、乗り換えたいという時、何らかの修理が出たとします (車検に出したとき、不具合箇所が見つかったという場合でも良いのですが)。

 多いのは、エンジンオイル漏れ、ミッションオイル漏れ、パワステオイル漏れ、などのシール部からの オイル漏れです。エンジンオイルの場合ヘッドカバー部であれば安いので修理。オイルパンなど下の方からですと 悩むところです。ATFの漏れは圧倒的にホース部に多く、ほとんど交換ですが、そんなに高くつきません。 ミッション、パワステ、ラックブーツ部などは普通オーバーホールになりますが、これらは結構高くつきます。 高いところの修理では、直るかどうか分からないのですが一応、オイル漏れ止め剤を試しに使うことがあります。 もし、それで直れば、例えばパワステオイルが漏れているラック&ピニオンを交換せず(リビルト部品代約5万円+工賃約2万円) が添加剤代1万円以下で済ませられることもあります。もちろんダメな場合もあります。


ただし、上記の例は”オイル漏れ”だけで、機能的には故障していない場合の話です。 明らかに、無理な場合もありますので、むやみに使用するのは無駄な出費ですから、良く考え、信頼できる 整備士などに相談すると良いでしょう。ひょっとすると原因が違う場合だってあり得ますので、 自己判断は禁物です。
いろんな車を診てきましたが、オイルなどのシール漏れに対しては、その製品の 当たり外れ的な要素がほとんどなのではないかという感じが強く、漏れたら直す以外 仕方ないものかもしれません。ひょっとすると本当はすべての部品が当たり外れに左右されているのかも知れません。

 同じようにメンテナンスしていても、あるユーザーは壊れ、他のユーザーはとことん壊れないと言ったケースが よくあります。添加剤はそういった意味で、そのはずれの場合でもそこそこの寿命を延ばす意味で良いものだと 感じてしまいます。

 添加剤を安いか高いか判断出来るのは、ひょっとするとユーザーよりも それを薦めることができる販売者かも知れません。 


際限なく続きそうです。次のページへ

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