肩の凝らない、しかし、嘘かもしれないページ88

ラッシュアジャスターの音(エンジン始動時のカタカタ音)

オイルタペット、油圧タペット、とも言われるが、エンジンオイルを使って、タペットのクリアランスの調整をしている訳で
ここの調整が自動式になったおかげでネジで行っていたエンジンのタペット調整が不要になってきました。
VG(VQ、VE)系やローレルのRB系などの場合、カムに直接触れてロッカーアームまでの調整をしているので
ハイドロリック(油圧)・バルブ リフターと言われるが、原理は同じ。
調整式の場合、下記の図で言いますと、ロッカーアームとバルブリフターの上面のクリアランスをネジなどで拡げたり
狭めたりできるわけです。
調整式ではロッカーアームなどの熱膨張を考えており、エンジンをかける前(冷間)とかけて暖めた後(温間)では
隙間が異なることになり、それぞれ基準値が異なっています。
構造によってこのクリアランス=隙間の基準値は異なるわけですが
普通のエンジンは冷間時は狭くしており、温間時はこれより広く取っている構造になります。
(詳しくはお近くの整備工場にてお尋ねください)

この構造の場合で、始動時にタペット音が出て、温まると静かになるようでしたら、
冷間時のクリアランスをわずかに狭く閉めてやることで打音がおさまることが多いようです。
(カムの磨耗による打音の場合は、温間時もおさまらないのが通常です。)

あまり狭くしすぎますとバルブの密閉性が悪くなり、バルブ開け閉めのタイミングもずれます。
こういった調整はある程度、機械に慣れた人なら出来ますが、
道具も必要ですから、まあ整備工場にて調整してもらった方がいいでしょう。

構造図は油圧装置と同じになり、(オイルメーカーのBPさんのHPでの図)のようですが、
ラッシュアジャスターも機械ですから劣化してゆきます。

作動しなくなった場合で油圧が抜けますとタペットとの隙間が広くなりすぎ、また固着しますと面圧が高くなり過ぎ
カムが磨耗しますので、それぞれ卵形に加工されているカム面にうまく摺動出来なくなり、
それらが当たる打音がうるさくなり乗ってられませんので修理となるわけです。
中にはヘッドごと丸ごと交換しなければならないタイプもあり、
通常は交換にはカムの回りを触らなければならないため、結構費用のかかる修理内容となります。

一般的に急に故障して即交換しなければならない発生の仕方ではなく、徐々に進行して行くことがほとんどです。
ですからある朝、セルを回し、エンジンをかけた時に、カンカンカンと軽い金属音が出て、
「あれれっ」と思う間もなく、通常のエンジン音に戻るケースが最初に起こる事が事前にあるようです。
どちらかというと、外気温が高い夏よりも、温度の下がってきた秋や冬に気がつく事が多いようですが
油圧の保持が出来ているかが問題ですから、この打音は実際は季節に関係ないと言えます。
「冬に発生しやすい」と思われているのは
ただ、エアコンがOFFになり、コンプレッサーで発生する音が消えますし、
始動時のエンジンが冷えていますので、アイドルアップ装置が働き、
夏より高めの回転になるエンジンも多く
そういった異音を聞きやすい条件が重なります。

機械的にも寒暖の差が大きく、クリアランスの変化も大きくなり、また始動時にはエンジン回転数が高いので
音量が増えます。
朝が早いと、特に大きく鳴り響き、本当にびっくりさせられますね。

シールの密閉性によって起こる漏れがある場合は、確かにシール材の温度のよる膨張・収縮を
考える必要があるかもしれませんが、これは後にします。

また、初期に於いては、エンジンをかけない保管時間が長い場合に多く発生するとも言えず、
丁度、油圧アジャスター内部のエンジンオイルが漏れる=油圧が抜けるような位置に傷が来たり、
タペットの位置関係で音が出たり出なかったりと、訳が分からないケースが多いようです。
よく聞く話でエンジンフラッシングなどで不運にも油圧通路などに異物が噛みこんだりして
起きたりする事があるようですが、
傷が付かないか浅いうちは、異物が取れて全く何事も無かったかのように直ってしまうこともあるようです。
オイル交換時のエアーの噛み込みで起きるケースもあります。
(特に整備工場でエンジンオイルを抜いたまま作業しなければならない場合に良く発生します。)
オイル交換でオイルの粘度を間違えて入れて発生する場合があったり、
粘度の異なるオイル交換で直る場合もあります。

ですから、油圧アジャスターの音が鳴ったからといっても、
オイルや使用中の添加剤或いはオイルの粘度が原因と
直接断定するわけにもいかず、いろいろ見てきますと、どうしても
部品の「耐久性」やいわば「当たりはずれ」というような要素が強い箇所とも言えるのです。
そのため、はずれを引いた場合でも対応できるようにと考えますと
ユーザーの対策としてはどうしても「オイルの管理」が中心になってきてしまいます。
少なくとも傷、摩耗、潤滑不全などが起きなければ発生しにくいのですから。
(打音を気にしない人は、打音がちょくちょくでだしてからの対応でもまあ大丈夫とも言えますが・・・)

で、発生が一時的な現象ではなく、「確実」と分かった場合、ある程度対応を考えるに越したことはありません。
放っておきますと打音の時間が長くなったり、クリアランス不良でタペット磨耗が増えますので
その部分の保護はどうしても必要と思われます。
バルブステムシールなども同じように白煙が軽く出る初期症状の内にゴムを膨張させる添加剤などで
ある程度は直りますので直る内にということで早めの対策が重要ということになります。

基本的には油圧保持には粘度が高い方が有利で、音の出方によってはクッション剤となり音も静かになります。
例えばロードスターなどでは、こういった現象が顕著に現れ、10w−40あたりでもタペット音が消えない場合は
思い切って10w-60とか15w-60など高温で粘度が高いオイルを使用しますと
嘘のように消えてしまうから不思議と思われます。
まあこれは、端的に油圧が絡んだ事柄といえそうで油圧アジャスターの設計の問題と思われますので
オイルがいいとか悪いとかはあまり関係せず、例えば添加剤の増粘用ポリマーを入れても同じようになることが
確認できるでしょう。その代わり始動時がうるさくなる事も起こりえます。

始動時にちょっとでも速く音を消したいと思われるなら、オイルのポンピングが速くなるので充填が早くできる
低粘度のオイルを使用されたらいいでしょう。
ロードスター以外のエンジン、特に配管の狭い構造を持つ場合、
粘度は出来れば純正オイルの下限(Wの方)は上げず=低温で柔らかいタイプを使用した方が
良い場合も多く見受けられます。
5w−30指定油などでは10w−40にしない方が良く
エアー抜き効果もありますので、規定量を守ってください。

この理由には、フラッシング的な要素も入っているのですが
同じ理由で
もう一つは、クリアランスを保持させたり、潤滑性能を上げるような
(どちらにしても磨耗を減らすには極圧剤や摩擦調整剤、あるいは清浄分散剤などの使用が効果的となりますので
それらに併用された方が良いでしょう)
そのような添加剤を使用されるに越したことはありません。
固体粒子が入っている添加剤で傷の補修効果もある製品もありますが
まずはオイル交換で高回転でレーシングをして、
その後にでも試すと良いかと思います。

で、ちょっと気にしていただきたいのは、こういう所に使用する極圧剤は通常は何事もなく安定し、
本当に保護が必要な時に効いてくれるタイプが必要ですから
無理やり表面処理を行ってしまうタイプ、つまり、
100度にならないような温度で表面処理をしたり皮膜を形成するといったタイプは、
どちらかというと向いていないと思えます。
また、スラッジが油圧漏れや閉塞の原因となるケースも多いですから
清浄性も良好なタイプが好ましいと思われます。

最近、私のテストに頻繁に使用されるHC33のローレルも、ここ2−3日始動時にコンコンと鳴るような事があります。
外気温が低くなってエンジンをかけたときに鳴る音で、たいていは1-2秒で止まってしまうが、
最近意識して聞くようになり、鳴る回数が増えてきました。

昔、山岳路を休みもせず走り、旅館で急に止めて翌日に4-5秒も鳴り続けたりして、反省したものでしたが、
(山間部では駐車場が勾配があるので、長時間の駐車ではエアが噛んでしまう事が多いので注意しましょう。)
その後聞くことは滅多に無かったのに、この所鳴り始めたのです。
どうしたものかなと、思案していましたが、その後、何もしてないのですがほとんど鳴らない日が続き2−3週間たった今も
全く嘘のように鳴らなくなっています。
はてと、ラッシュアジャスターの事を意識するようになったのです。
実際のところは、1-2秒ですからバルブリフターの何処かの動きが渋くなってきているのでしょうが、
直すという作業はまあ簡単といえば簡単なのですが、上記のハイドリックバルブリフターを12個分全部替えてしまう事になり
「労多くして・・・」ですから、今のところ実害はないし、気にしないで乗っています。
なぜ動きが渋くなるかはうまい説明が出来ないのですが、
メーカーもこのくらいの症状ですと、実際に外しても、どのリフターが渋いのかを特定できないようで
油圧機器をさらに訳のわからない装置へとしてしまう理由となっているのかもしれません。
ATなどのトラブルもその良い例かもしれません。

で、そういったラッシュアジャスターの鳴ったエンジンの例です。
どのエンジンもオイルポンプによってタペットカバー部へオイルを運んでいるのですが、
SR20のセレナはヘッドカバー部に細い管があり、そこに穴が開いていてオイルを噴射している構造なのですが、
初期のタイプはその噴射穴の径が針の穴ほど小さかったので、よく詰まってしまい潤滑不良でカンカン鳴ったものです。
(鳴りだしてすぐ気が付き、対処した場合は、ある程度治るケースも多いのですが)

後に穴は大きく改良されたのですが、この現象が多いために、ディーラーではオイル交換を3000km毎と勧めていました。
実はオイル量がワゴン車にしては少ない事によると思われる節もあるのですが、
車体の座席の下にエンジンがマウントされているワゴン車は、停車した際エンジンの熱がこもってしまうため
ラジエターに支障が多く見られますが、エンジンオイルにとっても同様にスラッジになりやすい条件となっており、
オイルの限界を超えて過走行すればその穴を閉塞してしまう事にも繋がります。

高速走行やシビアーな条件に用いられる事が多かったため、
このエンジンでは1万キロ毎のオイル交換では細い管の内部で余熱でオイルが炭化してしまう現象が起こり、
積もり積もって10万キロあたりで、一部の穴が本当に閉塞し
しばらく一時的な現象と思って走行したため、どうもラッシュアジャスターに傷が付き、オイルの密閉性が無くなって
始動時にカンカンと鳴るようになってしまいました。

幸い良い添加剤が入っていたので、とりあえず焼き付きはありませんでした。
配管では数カ所が炭のように堅く炭化した状態になっていました。
それを実際に見た時はこの潤滑の構造を疑った程でした。
で、改良タイプの管に交換しましたがやはり始動時には軽いタペットの打音が出るようになりまして、
その後更に10万キロ走って現在20万キロ近くまでですが、始動時の音はほとんど変わらずに軽くでています。
今度は1万キロ走ろうが多少それ以上に走行しても、問題なくオイルは流れているようです。

また、昔のタウンエースなども冬になるとよく始動時に、大きな音が出るとユーザーから聞いていますが、
最初は何事かと驚いたけれど、その後出たり出なかったりで、いつの間にか慣れてしまったと本人は笑っていました。
現在はどうなのかわかりませんが、修理・点検などで預かっている時に
昔は鳴っていたのが、その後いつ整備で預かっても
鳴った事がありませんのでひょっとして直っているのかも判りません。

そういえば、仕事柄、現在の時点では平成6年ぐらいまでのラッシュアジャスターに鳴りが多いようにも思えます。
毎日使用していると全く鳴らないのに、2-3日置くと必ず鳴ると言われるエンジンもあります。
なんかの「はずみ」みたいに1度だけ鳴って慌てて聞きにこられた方もいますが、説明がうまく出来ず、
再現性が無い場合など本当に困ってしまいます。

で、よく起きるケースを挙げますと、一番多いのがオイル交換の後ということで、大抵はエアの巻き込みか、
スラッジか異物で油路が塞がれてしまった場合になります。
良かれとオイルフラッシングをした場合でも、最後はオイル交換をしますし、
フラッシング後のトラブルとしてお問い合わせも
ありますから実際は結構多いケースではないかと思っています。
で、解決に至った例は、
案外簡単なケースではもう一度オイル交換したら直ったとか、
そのままのオイルで良質な添加剤でエンジンを回したら解消したとかありますが、
2-3日で勝手に消えた例もありますので、これらは機械的な不具合ではない例となります。
では異物、この場合オイル管理が悪く、スラッジのせいでバルブリフターが正常に作動しなくなり、
カンカンと鳴る例がどれくらいあるかと経験から推測しますと、どうもオイル管理との関連性は在るにしても
正比例していない気がしてならない訳です。

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通常、数秒程度で止まる場合は、チェックボールの傷というか
オイル保持が出来ずに、オイルがエンジンルームへ落ちることにより
クリアランス不良が起こることで、ガラガラと打音が出るのですが、
オイルがすぐ充填されて、クリアランスが正常になると
何事も無かったように治まってしまう。
この秒数がオイルの粘度と関係していることが多く、
粘度が高いと始動時の冷えた時にはオイルが固く
オイルがオイルポンプで汲み上げられてラッシュアジャスターへ届くまで
時間がかかるので、
外気温が低くても柔らかい低粘度に変えて使用するとガラガラ音の収まりが早くなる。
この場合、どちらかというと今後の磨耗などが気になるので
モリブデン系・ナノカーボン系かGRPなどの極圧系の添加剤で保護されることをお勧めします。

もうひとつのカタカタ音はラッシュアジャスター部にオイルシールが使われており
かつ、そこのシールの漏れがある場合で、ちょっと音質はましの様に感じるが
この場合は、時間的に長い間、カタカタと鳴って、しばらくすると消えているタイプと
考えられる事が多い。
特にというわけではないが三菱系が多いと某オイルメーカーから聞いている。
でシール漏れですから、この場合はオイルシール漏れ止め剤的な添加剤を使用して
改善される場合もありえるとの事。
このシールはかなり使われているのらしいが、
このシールの漏れがクリアランスに重要で音に繋がっている構造かどうかは
今のところ勉強不足で、各ラッシュアジャスターの構造から
探ってゆくしかない。
で、この場合はシール漏れ止め剤が粘度があるので、
ワンランク粘度を下げた例えば5w-30を使用しているなら
添加して0w-20にするなど粘度調節はした方がいいと思われる。
で、これでしばらく走行しても効果の無い場合は
上記のタイプか、両方とも痛んでいるのかも知れないので
どちらにしても、磨耗防止としてそれらの保護剤は使用したに越したことはない。
 

困った例として、硫添加剤の中には販売価格などがTVなどの広告費に化けてしまい
ユーザーさんが「高額=高級品」と見てしまうことがあることに注意して欲しいことです。
大抵はどこかの国の売れ残りのような製品が多く、
残念ながら専門家から見れば明らかに「そうではない」と言えても
あまり大きな声で叫ぶと身に危険が起こるようで
誰もコメントを差し控えている様にも思えます。

ですが、
タペットなど金属部品はある程度の「摩耗」を考えて作られているので
そう言った金属腐食性が懸念される硫黄系や塩素系の強烈な製品が入れられると
通常は新車のようなエンジンが瞬く間に2−3万kmも走行したかのように
必要のない「遊び」を作ってしまうことで、
これが摩擦抵抗の低減につながることもあり、
(データーとしては早期慣らし的な「改善」となってしまい困ったことなのですが)
ユーザー自身も「調子が良くなった」と感じてしまう事にあります。

タペット異音では逆効果となることは想像して頂くだけで理解出来ると思われますが
本当に良い製品は案外誰にも知られないように使われているのです。

ラッシュアジャスターのオイルが抜けることで異音発生がする場合がはっきり判った場合は
オイルが抜けないようにすれば、解決が可能になります。
ボールベアリングなどに付いたワニスで密閉不良になる場合は
フラッシング剤が効果を発揮する事もあります。
しかし、傷などで起きる場合は、落とすのではなく、盛りつけなくてはならなくなってきますので
で、こういった解決策は添加剤でするとなると固体粒子系で金属にシール製があるタイプが
良いと思われますが、固体潤滑剤に抵抗があるオイルメーカーがほとんどのようです。

ということで・・・添加剤で解消が可能かをテストする事に。
         
その1:

比較的効果のある安い製品としては、二硫化モリブデン微粉やマイクロカーボン、あるいはボロンなど
セラミック系となります。問題点としてはいろいろ考えられますが
とりあえず、ファインセラミックのナノ粒子を用いた製品がありましたので
試すことにしました。
(2006-01-10:試験車HC33、走行約13万km、NEW-GRP添加済み)
固体潤滑剤は沈殿している事が多いので、添加時に十分オイルと攪拌し
また、添加後もある程度高回転で攪拌させた方が混ざりますので
暖まるまで3000rpmから4000rpmにて5分間ふかし、テスト開始です。
(これでしばらく鳴らないエンジンも多くあるはずです)
なおエンジン停止後から始動までの放置時間は11時間から12時間程度となり
原則的に通勤使用で1日2回の始動となります。

毎日始動時に鳴るというように常時発生しているわけでは無いので、
改善したかは判断が難しいのですが、10日程度の様子で見ますと(20回始動)
試験後3日目、発生しやすい条件のかなり冷えた日は続けて2回軽く打音が出ました。
ただ、1−2秒と短く、気にならない程度の音量でした。
(使用前で一番長い異音は3−4秒ぐらいで、結構うるさい音でした。)
この製品の値段と耐久性がどのくらいあるかで、使用するメリットが問われるのでしょうから
その後も継続テスト中です。
で、翌日の21回目の冷えた夜は、残念ながらいつも通りの多少うるさめの音が2−3秒程度出ました。
翌朝は音は出ず、その晩はまた発生と、今までの発生状況と比較して大きな変化が無いみたいです。
傷にうまくコーティング出来ていないのか、最初から無理なのか判りませんが
2ヶ月程度寒い時期があるはずですので(傷の場合は特別寒くなくても発生するはずなので)
経緯を見てみたいと思います。
経緯13日目朝鳴る。16日目朝鳴る。その後は添加後の21日まで鳴っていない。
それ以降も含めて表にまとめてみました。

色は音の大きさなどを表し
黄色は軽微、だいだい色は気になるが2−3秒で小さめの音、赤色は初めて聞くとかなり気になる大きめの音
の発生時としています。
次の始動時に前日と比較してかなり急に冷え込んでいた場合など鳴りやすい傾向が見られます。

2006年1月−2月
10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 01 02 03 04 05 06 07 08 09
- × × - - - - - - - - × - - × - - - - - - - - - - - - - - -
- - - - - - - - - - × × - - - - - - - - - - - - - - - - × × -
2006年2月−3月
  10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 01 02 03 04 05 06 07 08 09
- - - - - - - × - - - × - - - × - - - × × × - - - × - -
- - - - - - × - - - - × - - - - - - - - × - - - - - -
2006年3月−4月
10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 01 02 03 04 05 06 07 08 09
- - - - - - × - - × - - × - × - × - - - - - - - × - - - - - -
- - - - × - - - × - - - × × × - - - - - - - - - - - × - - -
2006年4月−5月
10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 01 02 03 04 05 06 07 08 09
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - × - - - -
- - × - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
  13日より0w−20を使用してテスト 
      はエンジン始動無しの場合
2006年5月-6月
10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 01 02 03 04 05 06 07 08 09
- - - × - × - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
- - - × - - - × - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
2006年6月-7月
10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 01 02 03 04 05 06 07 08 09
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
2006年7月-8月
10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 01 02 03 04 05 06 07 08 09
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
- - - - - - - - - - × - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
2006年8月-9月
10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 01 02 03 04 05 06 07 08 09
- - - = = = = - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
- - = = = = - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
2006年9月-10月
10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 01 02 03 04 05 06 07 08 09
- - - - - = - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
- - - - = × - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
  16日より0w−30を使用してテスト 
      はエンジン始動無しの場合

-その2:
しばらく様子を見てまた鳴るようなら
昔使用したことのあるメタル修復材の「ホスパワー」を試すことにします。
(寒くないと鳴らないので、鳴れば「だめ」と判りますが
鳴らない場合は、直っているかが微妙なため、判断が難しいです。)
一応ファインセラミックのナノ粒子を用いたこの製品では鳴りますので、
この添加剤ではこれ以上の改善は無理と諦め、
そのまま3月1日昼にホスパワーを90ml添加しました。そのまま上記へ記載します。
で、経緯を見る限り、こちらでも全く改善は見られません。
というか、音の発生には一定のパターンを感じられず、ランダムに起きているように思われるし、
チェックしているせいなのか逆にここまで頻繁に起きていたのかな?と
改めて気が付きました。ひょっとすると状態が悪くなっているのかもしれません。
今回使用しているのは5w−30の超精製鉱物油ですが、3000km以上走行しておりますので
オイルの粘度的な劣化要因が入るかもしれません。

結論として、ホスパワーでも今回は改善は見込めない事が判りました。
 

その3:
それでは一般的な傾向として言われるように、粘度を変えることで改善が可能でしょうか?

音の要因になりますのはこのエンジンではチェックバルブのリークですから
そこのオイルが流れにくく、リーク量が十分少なくなれば良いのですから、
一番手軽な方法はこのエンジンの場合は粘度を上げれば良いことになります。

またこのエンジンでは、完全にエアーを噛み込み鳴る現象ではありませんし、
常時鳴るわけではありませんので、ポンピングの速さは気にしないで良い事もあります。
先に5w−60+10w−70では滅多に鳴っていませんでしたので
このエンジンでの経験上では逆に低粘度でない方が良いように思えます。

ちょうどオイルも劣化が進んでいるように思えますので
今回は現在のエンジンオイル5w−30の粘度をもう少し上げるために、
増粘剤(ポリマー)の多く入った製品を足してみる事にしました。
そのまま、記載して行きます。

粘度や外気温の関係もあるのですが、鳴りはごく僅かで、気に留めておかないと
鳴らなかったと思ってしまう程度です。
またオイルそのものの粘度やオイル自体の「始動時ー停止時=温度差」は影響が出やすいと思われます。
なお4月3日に鳴っていますが、この前の日は渋滞に2時間も巻き込まれていたので
予測していたとおりでした。
4月5日の帰宅時にチャージランプが点灯して会社に引き返しました。
翌日中古のオルタネータに交換して始動したら、僅かに鳴りました。
傾向としては改善されているかのように感じられますが
この時期は粘度がどのように関連しているかが掴みにくい傾向にあります。

なお、13万キロ走行していてもベアリングも軽く回りますし、
ブラシも2cm近くありますから、まだまだ消耗品は大丈夫でした。
ただ、HC33などのオルタネータはレクチとかがハンダ付けですからパーツ単位での交換は
簡単とは言えないかもしれません。

まだ期間も短いので、このまましばらく鳴きの様子を見てから、今度はRBのエンジンでは非対応ですから
禁断の「0w−20」の粘度で
どうなるかを見てみたいと思います。

その4:
「0w−20」をRB20エンジンで使用するのはちょっと無謀かもしれませんが、まあ通勤程度ですし
添加剤も入れますから、どの辺でオイルの劣化を感じるかも含めて体感してみることも大事と思いますので
試すことにしました。
上記「その3」で粘度を上げてもタペット音が出ておりますが、
0w−20ですと、粘度が関連してもっと頻繁に出るかどうか相関関係も確かめたいと思います。
ちょうど12日の15時過ぎに動かす事があり、タペット音が出ましたので
時期的な関係からも交換することにしました。それで表の背景色の色をうす水色に変えています。
今回はエステルは品質的に上質ですから使用しても全く問題ないと考えられますので
同じ100%合成油系でも通常一般的に使用されているベースオイル(PAOやVHVI)が中心の
スノコウルトラシンセテイック0w−20(+NEW−GRP)の方を使用しました。
新油と言うこともありますが、10日過ぎても粘度やフィール劣化は全く感じられません。
それどころか、逆にエンジンの回転はかなり軽く感じ、始動時の吹け上がりも良好です。
13万km走行したエンジンでも、低粘度でトルクの劣化を感じない事で、
オイル・添加剤の優秀さを感じました。
また、以前APIーSG時代に使用されていた0w−XX、5w−XXのオイルとのフィール感を比較しましても
全般的なオイル自体の出来は格段に良くなっていると思われました。
ですので、後は耐久性がどれほどかが気になります。
ただ、それでもコストの関係からやはり低品質のオイルは結構ありますので、
0W指定のあるエンジンでも
最初は高品質で信頼出来るオイルを試され、それを体感されてからがいいかなと思えます。
5月1日は朝から暑く、いつもと違いオイルが多少垂れるようなフィールになりました。
これからが0W−20という粘度の厳しい季節となりそうです。
5月2日はほんの軽く鳴っただけですが、テスト中なので一応×をつけました。
なお、ラッシュアジャスターは長時間始動しないと、鳴りやすいのですが
今回まる3日間始動しない状態ぐらいでは鳴りませんでした。

1ヶ月を使用して、外気温も高くなり、使用している時間が
始動から一旦停止を含め1時間以上となりますと(12日の状態)
翌日は鳴り出しました。こういう傾向はやはり強く出ています。

その後、最低気温もあまり下がらなくなり、ラッシュアジャスターの鳴らない日がかなり続いています。
寒いときに鳴った条件(前日に長い時間使用)をしてもやはり鳴りません。
0w-20という粘度でのNEW-GRP添加での
高外気温テストのような様相になってしまいましたが、
すでに6月になりましたので外気温も高い時は30度近くなり、
さすがに登坂路では軽くノッキング音が出てきました。

ノッキング対策は現在のところはオクタン価をあげる方法が最も簡単ですが
まだ軽いノック音なので加速登坂走行時にひどく鳴り、支障が出るまで様子を見ることとします。
同時にオイル自体の垂れはまだ交換してからの距離が少なくはっきり分かりませんが
7月に入ったらこのままの状態で京都の花脊峠を走りますので
それでだいたい検討は付くと思えます。
(ただしノッキングの可能性でハイオクにするか、途中でオクタン向上剤を添加するかもしれません)

で、7月2日に
京都市内から貴船から鞍馬を通って、花背峠を越え、途中用事を済ませ、
その後、府道38号線でそのまま美山の山間を走り抜け
国道162号線の周山街道を通って京都市街地へ帰ってきました。
大体120km程度の走行距離になります。
オクタン向上剤を添加しているせいか、オイルダレという感触は全くないどころか、
逆に調子よく登坂して行き、逆にATFの方が熱を持ってしまったような感触でした。
オイルにとって劣化は通常は当日はほぼ問題なく、と言うより、
その後急激に劣化しやすい状態になりますので、様子を見ることにします。

ワインディング走行で多少感じたのはATFのショック。
翌日も平坦路で多少感じたためそろそろ交換時期なのかもしれない。
走行状況がシビアーなのでオイルのメンテにATFも含める必要を感じました。
2回ほど(2回目は1週間後に30km程度)テスト走行しましたが、まだオイルダレを感じませんし
ラッシュアジャスターの音も始動時にでませんので
盆休み前くらいまで、もう少しだけ様子を見ることにします。
登坂などノック音が出ず気持ちが良いのでオクタン向上剤(オクタンブースター)は給油時に
今回も添加しました。ボトルから1/3添加ですのでもう1回分は添加する予定です。

7月17日あたりから、調子は良いのですが、フィールからはそろそろオイル自体の限界かとも感じ
エンジン音も多少大きくなったように感じていましたら
24時間放置で始動時にオイルが落ちていたようで鳴りました。
時間は5秒ほどで長いわけですが、ただし音量は小さいので
もう少しだけ様子を見て行きます。
通勤程度ならまだまだ交換をせかされるほどフィール劣化とは思えませんが、
0w−20ではやはり3000km程度がフィール面で下降するポイントかなと感じました。
(エンジンオイルの粘度が5w−30、10w−30推奨と言う理由もあります。)

8月12日より16日までこの車は使用せずエンジンも始動しなかったので、
7月の放置後の鳴りの再現を期待しましたが
どうもオイルは落ちなかったようで鳴りませんでした。
やはり、オイル落ちの条件が長期放置以外にもあり
再現性が難しいのかもしれません。

そろそろオイル交換したくなりましたので9月16日で終了。
(0w-30バーダルXTC60にオイル交換+GRP-PLUTOを添加しました。)
ATFの方はひょんな時にショックも出るようになりましたので先に交換しました。
オドメータで見れば13万kmを超えています。
このATFの交換は前回がメーターで約8万kmの時点で行っていますので
今回は標準的な交換距離の約5万kmを走行したことになります。
そのもう一つ前はメーターで約6万kmの時点で交換でしたので
前回のATFは2万km走行しからの交換になっています。
このため前回は使用距離も使用期間も短かったせいか交換しても
ほとんど交換によるメリットを感じなかったのですが、
今回はオイル交換と同様、きびきびとした走りになり、妙な変速ショックも解消されたようです。
やはりATFは徐々に性能が落ちているのだと実感出来ました。
それで10日ほど使用し慣れてきますと、今は普通です。
人の感覚は環境に合わせて、その時点の状態を標準として見なすように変えて行きますから
過去の記憶を思い出して評価すれば
加速する際にエンジン回転数を高く上げるような走りに変わって来ましたので
ATFの交換が燃費に大きく影響は出ないのかもしれません。

昨年は今頃でもちょくちょく鳴る事がありましたので
オイルはまだ交換時期では無いのかもしれませんが、
フィールが劣化してきたように感じると共に燃費にも多少影響が出てきたように思えます。
音の続きは今後とも出た時に記録して行きたいと思います。
しばらく鳴らないので9月から10月初旬分で表は止めまた。

表をやめてからしばらくたって10月中旬以降11月中旬までに合計4回鳴りました。
そのうち1回は音が消えるまで多少長く感じ、次回始動時に軽く鳴り、残りの2回はごく軽いものでした。
気を付けないと気にならない程度ですので、
普段ですとテストを気にしなければ1回鳴っただけと感じたと思います。
なお、さすがにエステルの0wー30ですから、燃費が非常に良くなっています。

その5:
年が明け2007年1月31日の時点でも、オイルの粘度と関係なく昨年と同じように、
鳴ったり鳴らなかったりが続きます。昨年の表よりは少ないですが、鳴る時は2ー3回まとまって鳴り
ほぼ同じ状況です。
暖冬なので頻度は少ないのかもしれませんが、冷え込んだ朝に鳴るとは限りませんので
まあ新車から15年も経ってますから「鳴るようになった」とするしかないのかもしれません。
ところで、暖かいためか、0wー30にしたせいか、
「807より808PLUTOの方が多少燃費が良くなる」とユーザーからの評価のように
添加剤の性能もあってか、それらが全部あってとは思われますが
燃費は結構良く、まだ7.0Km/Lを切っていません。

しかしさすがに、各部の劣化が起き出していますし、今年の車検も控えていますので、
そろそろ車を乗り換えたい気持ちになっています。
冬の音以外エンジン自体の快調さで、多少迷いが出てしまいます。

その6:
2007年度中はオイル交換もほとんどしておらず、8月頃から秋口、温暖な11月にかけてやはりまれにですが
鳴ることがありました。
11月も後半になってから0w−30ものオイルもかなり長く使っておりますので
今まで使用していた粘度帯の5w-40へ入れ替えました。
これは、低粘度のテストを今度は普通ぐらいの粘度で見てみたいからです。
フラッシングもかねて堅めの添加剤を入れると何やら鳴りが収まる兆候が見えましたので
その事も5w−40に変えた理由の一つとなります。

ですが、入れ替え直後に鳴り、その後も2-3回鳴りました。
やはり、鳴るのかなとあきらめていました。

しかし、その後は2008年度になってからは、
約1ヶ月以上、2月5日時点でも、ほぼ不思議な事ですが、いまだに鳴っていません。
考えられるのはオイルフィルターを濾過抵抗のきわめて少ない
省燃費タイプに交換したぐらいです。

通常のオイルフィルターは高性能タイプで1分間に10L、一般的な基準は5L以上ですが
この省燃費特殊フィルターは1分間に25Lから30L流せるので、圧力損失がきわめて少なくなります。
結果的にはオイル供給能力も高く保てる上に、オイルポンプの負荷も減り、省燃費につながるのかもしれません。
今後も、様子を見てゆきたいと思います。
が、やっぱりというか、(期待通り)その後に鳴りました。
2月12日は前日の窓を開けたくなる程の陽気が嘘のように
急に冷え込んで雪がちらつく日になりました。
朝はまだそれほど冷えも少なく大丈夫でしたが、夜になってかなり冷えてから10秒ほど大きく鳴りました。
その翌日は車への降雪は10cmぐらいあったのですが、車内では聞き取りにくい程度の鳴りでしたので
前日のエンジン(オイル)の温度差の方が、実際の寒さより大きな要因と言えるかもしれません。
(もちろん熱い状態から放置して冷えた時の寒暖差の大きさになります。)

寒い日だからといって鳴るとは限りませんが、やはり氷点下以下になるような日はこの車のエンジンでは
確かに鳴りやすい傾向があるとも言えます。
鳴る理由はオイルのアジャスター配管からの漏れが原因ですが、
タペットの構造上からは、そこの金属の温度によって伸縮するための調整を
オイルがしているわけですので、
外気温に影響を受けるのは、当たり前とも言えます。

機械式で調節するタイプでも「温間−冷間」で隙間を変え、
吸気温度より排気温度の方が高いので、吸気側と排気側でも調整量は異なります。
温度が高くなれば金属は膨張しますので、その事を見越して、排気側は隙間量を多めに取り
吸気側は少なめにしますし、
冷間時や冬は、金属は収縮しておりエンジンが熱くなると普通に膨張するため、差分を見込んで多めに隙間を取り、
温間時や夏には既にいくらか膨張しているので隙間を冷間より少なめに調整する理由がそこにあります。


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