各種炭化水素の粘度

 
分類 化合物 動粘度、mm2/s
37.8度C
動粘度、mm2/s
98.9度C
粘度指数
直鎖パラフィン n−テトラデカン(C1430 2.714 0.9844
n−ヘキサデカン(C1634 3.071 1.263
n−アイコサン(C2042 5.539 1.940
n−テトラコサン(C2450 9.25※ 2.794 175
n−ヘキサコサン(C2654 11.5※ 3.30 186
オレフィン 1−ペンタデセン(C1530 2.315 1.037
1−ヘプタデセン(C1734 3.235 1.323
イソパラフィン 7−メチルトリデカン(C1430 2.027 0.9146
7−n−ヘキシリトリデカン(C1940 4.546 1.514
9−n−ヘキシルヘプタデカン(C2348 7.313 2.132 101
11−n−デシルドコサン(C3266 16.53 3.92 149
13−n−ドデシルヘキサコサン(C3878 25.68 5.559 177
単環ナフテン 2−シクロヘキシルオクタン(C1428 2.976 1.186
9−シクロヘキシルヘプタデカン(C2346 11.62 2.745 79
11−シクロヘキシルヘナイコサン(C2754 17.53 3.75 112
11−シクロペンチルメチスヘナイコサン(C2754 13.77 3.33 126
13−シクロヘキシルペンタコサン(C3162 24.05 4.78 132
多環ナフテン 1,2−ジシクロヘキシルエタン(C1426 5.378 1.739
1,1−ジシクロエキシルテトラデカン(C2650 36.41 5.31 80
11−α−デカリンヘナイコサン(C3160 45.67 6.36 95
9−n−ドデシルパーヒドロフェナントレン(C2648 43.86 5.990 85
9−n−ドデシルパーヒドロアントラセン(C2648 46.21 6.040 77
単環芳香族 2−フェニルオクタン(C1422 2.140 0.9603
7−フェニルトリデカン(C1932 5.918 1.679
13−フェニルペンタコサン(C3156 21.69 4.49 132
多環芳香族 1,2−ジフェニルエタン(C1414 2.83※ 1.144
1,1−ジフェニルテトラデカン(C2638 18.59 3.72 93
9−n−ドデシルフェナントレン(C2634 58.0※ 6.435 51
9−n−ドデシルアントラセン(C2634 77.5※ 7.123 29
※外挿値

A.粘度と分子構造の関係の傾向的な特徴:

1.同系列の化合物では、分子量が多いほど粘度は高い。
2.同じ炭素数なら 単環ナフテン>単環芳香族>直鎖パラフィン>イソパラフィンの順に粘度は高い。
3.分子中の環数が多くなるほど粘度は増大し、分子量の大きいものほど粘度増加が大きい。
4.ナフテン系ではシクロペンチル<シクロヘキシル<パーヒドロフェナントレン<パーヒドロアントラセンの順に粘度増加が大きい。
5.縮合6員環では非縮合の場合と逆に芳香族環の方がナフテン環より粘度を増大させる。

B.分子構造と温度や圧力との関係

1.粘度指数の高い潤滑油は自由体積分率(f )が大きいので、圧縮率の大きい「やわらかい」油である。
2.粘度圧力係数の大きい潤滑油は自由体積分率(f )が小さいので、圧縮率の小さい「かたい」油である。
3.粘度温度係数の大きい粘度指数の低い油ほど、粘度圧力係数は大きい。
(したがって粘度の圧力変化は温度変化とおおむね同様の傾向を示す。)

資料:トライボロジーハンドブック、社日本トライボロジー学会編、養賢堂、2001年p610-2

工事中です


前のページへ


元のページへ

ホームページへ inserted by FC2 system