肩の凝らない、しかし、嘘かもしれないページ16

夏ですね

夏日が続いてまして、近畿圏では。
結構蒸し暑くてたまりません。
そこでエアコンの話し、 と言いたいところですが 実は、ほとんど知りませんので、書けないのです。
いや、知らなくてもいい加減な事を書いてたりするページもあるので、 知ってるだけの事ですが、修理した事などだらだらと・・・。

昔は、エアコン(クーラーでしたが)など付いてませんでしたが、
よく窓を閉めて走った(乗せてもらってたのですが)記憶があります。
やせ我慢ではなく、ほこりがすごくて閉めていたのです。
それでも暑いとやっぱり3角窓を押し開けて風を入れてました。
今のように、舗装された道路も少なく、スピードも80kmも出ようものなら感激ものでした。
エアコンをつけて涼しく走っているなどとは、想像もできない世界でした。
家にも無い時代ですから。

エアコンは大まかに

で構成されてます。
ところで、エアコンが故障する事もめっきり少なくなってきたのですが、
時々修理で受けることもあって、
見てみますと、ほとんどの場合はコンプレッサーかエバポレーターか、コンデンサー(事故歴車がほとんど)かです。
配管からの漏れに関してはほとんどないようです。

また液体のフロンをガス化させて冷却する ところのノズル(=エキスパンションはエバポレーター部の手前にあります)の詰まりや
リキッドタンク(ガスの状態を確認する窓がある筒) の交換などもここ何年かしてません。

 どちらかというと、ガスを入れてもすぐ抜けて効かなくなってしまう漏れは、
コンプレッサーのシール不良や、室外機のコンデンサーからがほとんどのようです。
(高圧のガスがかかる場所は漏れも早いですし、金属部の亀裂なども抜けやすい。)
じわじわと1−2ヶ月以上かかって抜ける場合はエバポレーターが怪しいです。

ここは直接空気が循環し、冷やしてますので、ゴミが詰まったり、水蒸気が付いて水になるところです。
ゴミに水が付いていつもじめじめ状態になりますから、錆びやすく、錆が深くまで進行するとピンホールのような穴があきやすい 場所です。
ですから、じわじわとゆっくり漏れることが多いと思われます。
家のエアコンのダストカバーを掃除するように、ダストカバーが付いているタイプはあまり ありません。
(今後は多くなって行くでしょう)
ほとんど、直にほこりと一緒に冷やしてしまうためほこりがたまって目詰まりし、
送られた空気が冷えず、エバポレータだけ冷えるのでサーミスタが冷えすぎを感知し、
自動にオフしますので 故障したように冷えなかったり、冷えが悪くなる事がよくあります。

 その他、自然に無くなる場合、ガスを入れる口に付いている バルブの不良であったり、
配管のつなぎ目からの漏れだったりします。

 普通は、大体そういったポイントでリークテスターなどを使って調べるのですが、
「事故歴」のある場合、高圧のホースに亀裂が入っていたり、配管自体やその溶接部に事故の影響で ヒビが入っていたりして
じわじわ漏れることもあります。
コンデンサーなどはほとんど外からの力が かからなければ、悪くならないようです。
ですから、前面からの 事故歴車の場合は、普通の故障より漏れの箇所が違っている場合が多いと言えます。
これは、修理するため、エアコンを取り外したりしますので新品に替わっていてもその可能性が 高くなるようです。
最近はほとんど最初からメーカで取り付けていますので ガス漏れも少なくなりましたが、
以前は「純正の新品」や「外品の新品」を後で取り付けていたせいか、
精度・耐久性が悪かったためか よく配管部などから漏れたものです。

自分で修理したい人は、

テスターもなんにもない場合、漏れている箇所を見つけるのは難しいのですが、
エアコンにはコンプレッサーオイルが入っていますので、そのオイルがにじんでいる場所がわかれば 大体の目星はつきます。
オイルがにじむので埃がくっついてかなり油汚れが目立ちます。

 1)コンプレッサーが動いているか(動くのか)の判断の仕方。

 ほとんどの自動車にはリキッドタンクの上部にガスが入っているか、
またはガスの量が適切かを 見られるように「のぞきあな」のような透明で直径5−10mmほどの丸いものが付いています。
エアコンをONにした場合、コンプレッサーのクラッチが入らなければコンプレッサーはガスの圧縮 をしませんので、
クラッチが入るかどうかを確認します。クラッチが入っているかどうか分からない場合、
他の自動車でも良いですから、ボンネットを開けて、コンプレッサーをじっと見ていてください。
クラッチがONして、コンプレッサーが回るのは、ベルトより外側にある、
厚さ2−5mm位の鉄板が僅かに動き (わかりにくい構造のタイプもあります。
例えばコンプレッサーの軸から外へ広がってつながるタイプなど)、
コンプレッサーにつながるため(ミッション車のクラッチと原理は同じ)、圧縮を始めます。

 ガスが抜けているとクラッチがはいらないので、強制的にクラッチをつなぐことも出来ます。
コンプレッサーから1本線が出てますから、それをたぐってゆきます。
どこかにコネクターがあり、線がはずせるようになってますので、 その線に「プラス」をつなげると、クラッチが作動します。
分からない場合は馴染みの整備工場で聞いてください。
電源はバッテリーから取ればいいでしょう。
このときはエンジンはOFFしておいた方がいいでしょう。
別にエンジンがかかって無くても作動するはずです。(作動しない場合エンジンキーをアクセサリーにすると 動くタイプもあります。)

 線をつなぐときテスターで確認した方が安全ですが、
無い場合プラスを知る方法としてウインカーやブレーキなどの球付の配線を 廃車する自動車から取っておくと便利です。
どちらかを自動車のボディにアースして知りたい配線につなげると、電気が来ていれば、 ランプがつきます。

 線を使ってプラスをくっつけると(この場合はバッテリーからの電源)、
普通はクラッチはONし、コンプレッサーが圧縮するような状態になります。
ガスが無い場合はそうやってコンプレッサーのクラッチの確認をします。
作動するようでしたらよく気をつけてエンジンをONにして 先ほどのリキッドタンクのガスが充分入っているか確認します。
白く泡が出るか、泡が無くなり透明になるか、変化しないかでガスの状態はわかります。
充分入っているのに、通常の状態でエアコンが入らない場合は、クラッチ不良 が考えられます。
またアイドリングが下がりすぎて強制的にコンピューターorACのコントロール部の回路でOFFする場合もあります。
また、いったんはONするのに 効いてきたかと思うとすぐOFFしてしまう場合はクラッチの電流が流れすぎの場合というケースもあります。
この場合ヒューズがすぐ切れるという 現象もよく起こります。クラッチ側の不良が原因でしょう。
強制的にもクラッチが作動しない場合は、
エアコンのコントローラー部が不良か、ヒューズ(こういうものは先に確認するのですが) が切れているか、
その他(修理工場へもってゆく)です。
断線の場合もありますし、回路のどこかでショートしている場合もあります。
さらにコントロールする回路自体が 壊れている場合もあります。
ガスがある場合の方が難しいケースも多々あるようです。

 ガスが充分無い場合、いわゆる「漏れ」なのですが、自然にゆっくり何年もかかって漏れたのか、
急に漏れたのかはテスターで確認すれば大体分かるのですが、
ガスを補充してどれぐらいエアコンが効いているかでも分かります。
(ただしフロンガスをまきちらす事になるのであまりお勧めもできませんが)

ガスを補充するバルブの不良(バルブから漏れる)も 以前は多くありましたので、整備工場で判断してもらってください。
ガスが多少ある場合、 バルブ部に石鹸水をつけ、 泡が出るようでしたら、そこも怪しいということになります。
この場合圧力を上げるため少しエアコンをかけて調べた方が効果的です。
ただ、 確認した後は水分をよく飛ばしておきませんと故障の原因になりますので注意。
この石鹸水の使い方はタイヤのパンクの場合と同じです。
配管部もある程度圧力がかかったときだけ 漏れる場合も多いですから試してください。
けれどコンプレッサー部はしない方がいいと思います。
確認後はよく乾かしてください。

 下記の2)でもない場合はコンプレッサー自体が圧縮しなくなっている場合が考えられますので、
コンプレッサーを交換すると良いでしょう。バッテリーは必ず外しておいて作業してください。

 コンプレッサーの圧縮する力が弱くなって交換することはまれですが、
機械ですからやっぱり痛んでくるのは 間違いないようです。

 2)ガスを補充して、エンジンルームからはガス漏れがないようなのにしばらく経つとガスが無くなる場合。

 この場合は大抵がエバポレーターです。
最近は中古部品が出回ってますので、 器用な人なら、この部分を交換してしまい
「エアコンの真空引き+ガスの補充」をすれば直ってしまう場合が 多く、そうして直す場合もほとんどです。
ただし、道具は必要です。27mmぐらいまでのスパナやボックスレンチのセットがあれば出来ます。
取り外したように取り付ければいいわけですから、がんばってください。
ゴミなど入らないように注意。
ついでに、中古のエバポレータもある程度掃除しておくといいでしょう。

エアコンで高く付くのはコンプレッサーとエバポレーターで、コンデンサーは
以外と新品でも(15000円から30000円くらい)安いので? 新品の方がいいかも知れません。
ただし、コンデンサーからの漏れは配管部あたりから 漏れる場合がほとんどで
(事故車の場合はこすれて油汚れしている辺りに石鹸水をつけて確認も出来ますが)
テスターがないと判断が難しいでしょうね。


補足:
R12とR134a違い
それぞれ分子の構造式などは、他の方のHPを参考にして頂くとしまして、
実際最近使用されている代替フロンの主成分は約98%がR134aで、たった2%あたりの特殊添加剤成分で
R12と混合可能にしています。
あまり大きな声では言えませんが、R12用コンプレッサーのオイルをエステル系やアルキルベンゼン系オイルに変えることで
R134aが使用できるはず(冷却能力の差はありますが)なのです。

分子の大きさとしてはR134aが小さく、R12の1/25と言われておりますが、
そう漏れやすいというほどではなく、
実際はR12の機器とR134aではほとんど僅かな変更で事足りていますし、
シールの漏れの問題性もそれほど重要でないとお聞きしております。
どちらかというと、「漏れ」の問題というより、「潤滑性」の問題と考えた方が当たっていると思われます。
R12用コンプレッサーオイルはR134a下では溶けにくいから、そのままR134aを補充すると潤滑能力が劣化し
コンプレッサーが焼き付く可能性が出るのではないかと思われます。

なお、R134a用のコンプレッサーオイルは潤滑性能的に
まだまだ長期耐久性において改良の余地を残していますので
本当に安心してコンプレッサーを稼働させるには、定期的な潤滑油の交換など
メンテナンスの必要性があるのではないかと思われます。
自動車用にしても循環するオイルとR134aガス自体の洗浄をサービスしている企業もあるくらいです。

実際、R12用エアコンで
代替えフロンを使用された方で専用潤滑剤を入れないで使用されている場合に、
コンプレッサーのロックが発生している事をお聞きしています。

対応策として、安価なメンテナンスをおこなうためにも
R12からR134aへそのままの機器で変換する方法もありますし、そういった機器類も販売されていますが
どちらにせよフロン回収機や真空にするバキュームコンプレッサーが必要ですから
「工場まかせ」といわざるを得ません。

修理に関して言えば、エアコンの修理代はどちらかといえば、高額になる事が多いです。
今は生産していないR12の実売価格は134aの3倍近いですし、代替えフロンの2倍くらいしますから
まだ長く乗ろうとしている場合はメンテを考えますと134aへ転換されても良いのかもしれません。
温暖化やその他の環境問題からも良いのではないかと思います。

また、最近ではOリング、ガスケット、ホース部のゴム製品に浸透し弾力性回復とシーリング効果を高める製品や
湿気と反応し固形化することで、金属部の穴や腐食部を塞ぐ製品も開発されています。
ひどくなる前には効果的らしいので、あとしばらくの使用と言った短期的利用には良いでしょう。


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