ですから、「モーターロイ」という柔らかい金属のスズをゆっくり燃料に溶かして
それらが潤滑やバルブなどの密閉性を助ける事で 燃費向上をうたった製品も効果があるのです。
燃料は常に使われるため、 こういった燃料添加剤はきわめて少量で効果を出す事になります。
つまり、現在のガソリンなどは何で潤滑をしているかというと、
潤滑剤としての 効果も兼ね備える燃料に含まれる成分で潤滑をするわけなのですが、
その潤滑自体に まだまだ改善の余地があると言えそうです。
GRPをお使いの方で原付などをお持ちの方はオイルに入れてしまった後の容器にガソリンを入れ、
良く 溶かしてから燃料に入れてみてください、普通容器には2−3ccぐらい残りますので、
4−15リッターまででしたら燃料が潤滑する場所に届きますので、効果は楽しめるはずです。
本来、「TE」という燃料専用タイプがあり、エンジンオイルにGRPを入れた場合でも、まだまだ
良くなることを、テスト済みですが、
1リッター50000円の添加剤では、洒落になりません。
一応、小分けが出来ますが、50ccでも2500円はちょっと高いかな?
ジェット機ならメンテ代としてコストパフォーマンスらしいのですが・・・。
(NEW-TEは250ml=4725円で、安くなってますね)
参考までに、表示でそれが何であるかが大体わかりますので、 表を載せておきます。
例えばエンジンオイルは大体「第四類第四石油類危険等級lll」です。
ガソリン添加剤などは「第四類第二石油類危険等級lll」が多いです。
引火性のある場合 | 表示 | 引火点 | 危険等級 | |
危険物第四類 | 第一石油類 | 21度C未満=ガソリンなど | 危険等級l=特殊引火物(エーテルなど) | |
第二石油類 | 21度C−70度C未満=灯油、軽油など | 危険等級ll=アルコール類や第一石油類(ガソリン)など | ||
第三石油類 | 70度C−200度C未満=分離用2stオイルなど | 危険等級lll=上記(l、ll)以外のもの | ||
第四石油類 | 200度C以上=一般潤滑油(エンジンオイルなど) |
@自発火温度が高い
A燃焼速度が速いものほどノッキングが起こりにくい
のですが、 エンジンの高性能化、省エネ化などのためガソリンに、さらに添加しています。
以前は4エチル鉛を使用していたのですが、鉛が人体に影響を与えることと
触媒を劣化させることから現在は使用が禁止されています。
代わりにメチルターシャリ−ブチルエーテルなどの含酸素化合物がオクタン価向上剤として使用されています。
ガソリンの組成をアンチノック性であらわすと下記のようになります。
アンチノック性 | 最小 | 普通 | かなり大きい | 最大 |
パラフィン系 | ナフテン系 | オレフィン系 | ベンゼン系 | |
ガソリンに含まれる成分の% | 50〜60% | 30〜50% | 0.5〜2.0% | 1〜4% |
炭素数の多いC8H18(オクタン)が凝固点−59度C、沸点126度Cですから、
アンチノック剤として添加剤が含まれるとすればこの”C8”あたりからやや多い炭素数に
なるはずですが、
大体はそのようです。
それらの化合物はガソリン成分よりも燃焼のスピードが速く、
膨張する力が大きい(炭素数が多ければ H2Oと CO2がたくさん出来る。)ものが使われていると言えそうですが、
燃焼自体が複雑な過程を経ていますので、
どういった分子結合をした成分の炭化水素を使用するかが、決め手と言えそうです。
推測でしか言えませんが、どんな宣伝をしていましても、複合体としての燃料はその炭化水素の持つエネルギーを
燃焼という化学変化でしか動力に出来ません。
効率よく動力源にするため 燃焼の仕方をある特定の内燃機関にあったものに配合するノウハウは、
排気量が異なればその燃焼の仕方が変わり、 使えなくなります。
(例えば、レーシングカーの燃料は普通の自動車には使えない)
ガソリンの種類(レギュラーorハイオク)を代えて指定しているのもそのためです。
また、燃料添加剤の効く効かない、排気量によってのシャシダイナモデータのばらつき
(高回転がいいとか低速にトルクが出たなどという変化)も、
そういうことが原因のように思われます。
従って、軽自動車用ガソリン、ターボ用ガソリン、などなどというようにエンジンオイルの粘度を
車種別に代えるように
ガソリンの成分を変えて配合したものが出れば良いのですが、
コスト面でそうもいってられないでしょうね。
燃料にもオイルにも添加剤が製品として使用される理由には、
この”コスト”という面がかなり大ききなウエイトを占めていそうです。
市販のガソリンしか使用できませんので、添加剤を使いたくなるという気持もよくわかります。