燃料添加剤「TE」−その1・・・(旧タイプ)

(効果などの説明は新旧ともに、ほぼ共通です。)

燃焼室側から潤滑する添加剤

この添加剤は、プロのカーレース用に開発した、「燃焼室用の超潤滑剤」 で、現在はレーシングカー以外にも、一般のエンジンの燃焼室用オイルとして 特に高価なエンジン機器や重要エンジン機器にも使われています。ジェット機の燃料にも 添加されているくらい安全な商品です。
ですから、普通一般自動車にはGRPだけで十分なのですが、GRPを使用した人なら、 これほど高価な添加剤の意味がご理解いただけると思います。

 添加割合はガソリン10リッターに対したった3cc。軽油の場合5ccで十分です。(旧TEはそれぞれ1cc、3cc)
かなり燃えにくい成分ですから、多すぎるのは返って逆効果。わずかな量でも定着しますので 効果は充分あります。
基本的には潤滑剤ですが、清浄分散性にも優れていますので、インジェクターやバルブの汚れも落とし、
エンジン内部をクリーンに保つ効果がありますので、
燃料系のクリーナーとしてもお使いいただけます。
有機金属やイオウ成分など、環境に問題のある潤滑剤としての作用を持つ成分の代わりに使用された、
という経過もあるため、環境にはきわめて優しい添加剤と思われます。
特にディーゼル車の燃料中のイオウ成分がますます減る傾向にありますので、
今後とも潤滑不足を補う意味でも注目される商品と考えられます。

GRPとの併用が最も効果的なわけですが、
GRP、TE「どちらか1つだけ添加する」と言う場合は、GRPを使用されることをお薦め致します。
TEはエンジンの燃料系添加剤として開発された製品ですので、燃料系摺動部はもちろんのことですが
エンジンにおいては
バルブ・燃焼室上部のみの保護に留まり、エンジン自体の保護剤とはなりません。
エンジンにオイルによる保護効果が求められるのに対して、燃料に特別、潤滑油が入れられてない理由からも
おわかりいただけるものと思います。(イオウ成分は元来燃料自体に含まれる成分で、滑剤的役割を持ちますが)。
ただ、新車などでは、シリンダーなど各部にコーティング膜を施してある場合がありますので、エンジン部での
GRPの効果がきわめてゆっくりとしか効いてこない事があります。
その際、TEを使用されますと、バルブや燃料系では金属メッキ系である場合など、結構早く共晶膜が形成されますので
TEの効果をGRP以上にわかりやすく感じる場合があります。

 ※一応、小分けもいたしますが、GRPご購入者のみとなります。
(追加のご注文の際はTE小分けも致しております。)
燃料添加剤「TE」は100cc単位でお送り致します。
  1000ccボトルは15000円になります。(販売価格変更につきましては「おわびとお礼」へ)
現在製品はすべて新「TE」になっております。

商品説明

燃焼室内
オイルパンの内のエンジンオイルは燃焼室内に面するシリンダーやピストンリングには 直接かけられません。
この事は別の箇所ピストンリング にも書いてあるとおりです。
ピストンが下死点(下がりきったところ)から 上死点(一番圧縮が上がった状態の位置)へ向かうときは、 ガソリン、軽油などの燃料が燃焼し、 その燃焼で出来る高温高圧燃焼ガスで 燃焼室の壁に付いていた薄い「オイル膜も一緒に」燃焼、消失してしまっていますので、 いつも「潤滑剤がほとんど無い」状態です。
従って、ピストンリングとシリンダーライナーはエンジンオイルによる潤滑が出来ない状態です。


 

燃料系の潤滑
エンジン内の摺動部や可動部、また金属同士の接触部は、クランクルーム(オイルが回っているところ) 内だけではありません。
バルブや燃料ポンプなどにはエンジンオイルが着かないため潤滑剤なしで動かされてます。 最低限の潤滑として燃料がその役割を果たしています。ですが、良い潤滑効果はもたらしませんので それらの部品の摩耗は促進され、エンジンノイズの増大の原因の1つとなっています。

 燃料系清浄剤は、燃料そのものよりは僅かに良い潤滑効果はありますが、摩耗を減らす効果は あまり期待できません。
オイル添加剤として燃料に加えても良い物がありますが、燃焼室の温度が2500度Cですから( 壁面は300度Cまで冷却されますが)ほとんどの添加剤は定着(コーテイング)する前に 燃えてしまったりするので、維持できません。

 「TE」は上記の箇所に潤滑をさせる目的で開発されていますので、共晶膜の耐熱性を1200度Cまで 上げ、各分野に高い評価と、実績があります。

 「TE」と言う潤滑剤の場合、ある程度はススにもならずに燃えてしまい、残った 成分できちんとコーティング膜を形成できれば、 その膜は高温でも燃えたり剥がされたりし難いですから 徐々に効果が現れてゆきます。
使用後のプラグを見ますと、黒くなっていたプラグが綺麗になっているので、 「TE」がススを発生しにくい成分であることが判ります。
ただし、膜の形成には時間がかかるからと言って、大量に添加しますと燃焼自体に影響を及ぼしますので、 規定量以上の添加はかえって逆効果です。 この事はどんな添加剤にも当てはまります。

 ただ、「TE」がガソリンに良く溶けるからと言っても、そのまま給油口から入れない方がいいでしょう。
出来れば、まずガソリンなどで規定量を希釈し、その添加剤入りのガソリンを給油するガソリンで 混ぜてやるといった方法の方が、素早く全体に均一に混ざるようです。

50リットル容量のガソリンタンクでしたら、まず1リッターのガソリンに150ccの新TE(「旧TE」の場合50cc)を入れ、 よく攪拌させた後、1150cc出来た「希釈済みTE」の内から、タンク容量に合う(この場合100ccの)TE入りガソリンを入れて、
その後すぐに、満タンに してやれば良いわけです。(細かい数値として言えば僅かに少ない割合になりますが...)
ですからこの場合、1150cc−100cc=1050ccと希釈済みTEが残り、
あと10回分のTE希釈液が出来ることになります。
(この場合、TE入りガソリンの保存は慎重に!)
次からの燃料給油がとても楽です。
※:新TEの場合は原液のまま、ガソリン給油前に入れて、給油するガソリンで攪拌しても大丈夫のようです。
  

追記:TEご利用のユーザーさんからのご意見で「タンクに給油するときは10−15Lぐらい残った状態なので
    それを考えて薄めた方がいい」と頂きました。
    なるほどそうですね。
    上記の場合でしたら、次の給油の時「薄めたTE」100ccは60−70リットル容量のガソリンタンク用になってしまい    ますね。この場合でしたら80ccで良いわけです。
    <コメントありがとうございました。>

また使用量については量を調整して0.1%−0.005%(新TEは0.1%−0.03%)
つまりガソリン10リッターに対して10cc−0.05ccまでその使用方法で
配合量を変えられるようです。
なお最大添加量は0.15%(新TEは0.1%)が限度のようで、これ以上添加するとかえって燃焼の妨げになるということが、
テストデーターから確認されています。
また、何故少なくても効果があるかと言うことに対しては、ずばり「燃えないで定着し易い」からです。
とはいうものの、それでも効果を継続させるには、オイルの場合と異なり、
燃料は1回きりで、循環しませんので、
僅かでも成分を補給する必要があるようですから、添加し続ける必要があります。

つまり、成分は無くなる方向へ向かうわけですし、
ワンコーティングの添加剤などあるわけないのです。

普通走行であれば10リッターに対し5cc−3cc(旧TEは2cc−0.5cc)の範囲内がベターと思われます。
けれども、そういったテストをされた方からのご報告から、
各自動車によって、走行状態によって、使用目的によって一番効果のあると思われる
配合量があるようですので(フィーリングの問題とも思われるのですが)
各自、試してみてください。
      

インプレッション(旧TE)
最初は何だか物足りなく感じます。普通の添加剤の方が効き目を体感しやすいと言えるレベルでの 効果ぐらいしかありません。
そのまま2−3回給油+TEされると、あるところから急に調子が良くなってきます。
これは、燃焼室にあるデポジットやスラッジがTEの効果で少なくなったからと思われますが、 GRPと同様に下地の金属面の汚れが多いと効果が現れにくいため、TEが分散清浄化してしまうものと思われます。

 もちろん、排気ガスでの異常は起こりませんし、摩擦低減と完全燃焼化に効果があるわけですから、 そう言った側面での結果なのかもしれません。
新車などではこういった下地処理が不要なため、効果の出方もスムーズに現れてくると思われます。

 それで、どこが変わったかと言いますと、はっきり分かるのが「低速時のトルク」と言えます。
これは登坂路で分かり易いのですが、排気量が上がったかのような印象を受けます。
60km/hでの定地走行ではエンジン単体での1500ccで約20馬力程度しか必要が無く、
(ご自分の車のカタログを見て回転数から出力を出して見てください。)
その内の半分以上がフリクションロスになってしまうわけですから、一部といえども、 ピストン部でそのロスを下げることが出来れば かなりのトルクアップ感を味わえることになるわけです。
もちろんそれに付随してレスポンスも向上するわけです。

 ただ、悲しいかな、多分すぐ「慣れて」します。最初からそうだったように感じてしまうのは 仕方ないことでしょうね。

プラグの状態(旧TE)
データがあまりないので、試された方からの情報をお待ちしたいのですが
TEを使用しますと火花が飛ぶ範囲の一部だけがうっすらと白くて、なおかつ、
プラグに付き物のデポジットがほとんど僅かしか着いていない状態です。
普通「きつね色」と言われる部分はあるのですが、中心電極の先と外側電極の内側の 一部だけがきつね色になってなく、
金属光沢を持ったままと表現するのに近い状態になるようです。
(報告例)

私の場合、継続的に使用しているうちに、普通のきつね色状態になりましたが、
短期間の使用後で確認すると上記の状態が比較的多いようにご報告いただいております。

 別に問題が発生しているわけでもなく、調子もすこぶる良いと報告がありましたので
(それまでそう言う状態になっていても 気にもとめていませんでした。注意不足ですね。)
まあ、いい結果の一つなのでしょうが、使用した人みんながそうなるのか、
プラチナを使用している人だけが そうなったのか比較できませんので、ご報告お願いいたします。
特に新品のプラグの場合に確認されることが多いようです。

情報の結果、現在の所、上記問題は走行状態により変化するようです。
使用していない場合でも同様になることもあり、
TE使用によるものとは思えないと言う結果ですが、
更に調査してみます。

他の添加剤との併用(旧TE)

TEを希釈するのにガソリンがない場合、他の燃料用添加剤に薄めて入れるという方法もあります。
入れたままでの長期保存は問題点が確認できておりませんので、
避けていただくとして、
2種類の添加剤で何度かテストしてみました。

クレの「パワーブースト」とワコーズの「フューエルワン」(クリーンプラスも同様OKでしょう。)になります。
前者は灯油(ケロシン)系成分、後者は溶剤としてのBTXにポリエーテルアミンになりますので
TEと併用しても問題は基本的にないと思われます。

ガソリンや軽油または灯油自体、様々な不純物(化合物)を抜いての製品ですから、
精製度が重視されていますが、
エンジンオイルと同様に、製品になるためには
ベースの精製された炭化水素に燃料添加剤がわざわざ入れられています。
使用した上でのインプレは、単体でそれらの添加剤を使用するより効果がわかりやすくなったと言うことで、
潤滑+燃焼改善という相乗効果が現れたのかも知れません。
AT車の場合、Dレンジで停車時のエンジン回転数は、僅かに上がると言う結果になっています。
ただし、経済的なメリットは少なくなるのは致し方無いのですが、
(添加剤代金が2重になり、アイドリング時の燃料消費量も増えると言うことですから)
市販されている燃料添加剤の効果を引き出すと思われますので、
パワーアップを期待されている方には、他の方法に加えて、お勧めできるかも知れません。
併用テスト状況:
ポリエーテルアミンを使用しているクリーンプラス(またはF1)に関しては、メーカーは
「常時使用は全く問題はない」と言っています。
ただ、それらの主成分とBTXの量が増えることによって、
「ガソリンの主成分のオクタンなどの成分を燃焼させることによる不具合」と比較して、「さらに不具合が起こるかどうか」と言えば、
不明なわけです。
燃焼室では問題がなく、かえってよくする状態でも、
オイルにブローバイなどとしてオイル希釈成分として取り込まれるとどうなるか(オイル中で劣化促進成分とならないかどうかなど)
よくわかりませんので、それでこちらでもテストしているわけです。
もちろん、従来のポリブテンを成分としている燃料添加剤もテストしたいのですが
今後はポリエーテルアミン系が主流となると思われますので
現在の所、市販で最も燃焼室においてのデポジット除去・再付着防止効果がいいと聞いていますし、
そちらは主だってテストしておりません。
まあ、テストすると言っても、出来る事と言えば
1.オイルが特にひどく汚れないか(燃料添加剤を使用していない場合と比較して)
2.主成分やBTX成分などの溶剤がオイル希釈に不具合が出るほど影響するか
と言った観察しかできないわけで、
こういった走行テストでは「走行条件の方が」このテストより大きくオイルに影響あることは
わかっているのです。
けれど、メーカーからのデータが無い以上「常時使用に関して不具合が起こらない」かどうかを確かめたいと言うことになります。
現在連続使用5回目になりますが、特に問題は起こっていません。
今後とも使用し続けて結果を見たいと思っています。


ノッキング音対策(旧TE)

上記燃料添加剤を使用することで、ノッキング対策も可能なことがありますが、
夏場のノッキング対策として、レギュラーガソリンからハイオクに替える場合があるように、
(TEを添加することでノッキング音が発生する場合、)
ハイオクを使用することで、効果をそのまま引き出すことも出来ます。
エンジン音の減少によって、いままで発生していたノッキング音が表面化する場合もあり、
TEによるのかどうかは判然としませんが、(TEを入れなくても夏場はよくカラカラいってますから・・・)
レギュラーで発生する場合、タイミングを僅かにずらすことで解消することも多く見受けられます。

ノッキング気味での加速の方が、タイミングを変える事による出力・レスポンス低下よりもフィーリング的に良くなく、
TEやGRP添加では、タイミングの1−3度ぐらいの変更ならほとんど影響が出ることは無いようですし、
リニア感も良くなるように思われます。

普通タイミングはタイミングライトで調べるのですが、特殊な場合を除き、封印テープがしてある「ねじ」をゆるめ、
ディストリビュータを動かすことで調整できます。
制御機構を短絡させる方法でタイミングを変更させるエンジンもありますので、
よく知った人に見てもらった方が無難と言えます。
ただし、キャブレターの場合はほとんどそういった方式のエンジンはないので、動かす前にディストリビュータの位置に
印を付けておくと良いでしょう。

また、この調整は、エンジンが十分暖まり、ノッキングが出るくらいになった状態で調整した方が結果的に良いでしょう。
ディストリビュータを動かしてもノッキング音に余り変化がない場合や、
あまりにも加速が悪くなるほど動かさなくてはいけないような場合は、
整備士の判断に任せた方がいいと思われる事もあります。
他に原因があることも十分考えられるからです。
 

保管上の注意点(旧TE)

TEは水分を含みますと、特に原液のままで湿気を含んで保管しますと、
ゼリー状にゲル化する事があります。
水分には十分気をつけて保管をお願いいたします。
水と混ぜますと白色になりますが、
これは大体ほとんどの燃料系添加剤に共通の事とも言えます。
(ブレーキオイルもエンジンオイルも白乳色になりますね)

また、それを指でつぶしますと、普通のTEに戻るようなのですが、
万一ゲル化した部分がある場合は、燃料でよく振って希釈して
燃料などで溶かせる分だけ溶かし、
沈殿した部分の使用は避け、上澄みをご使用になられた方が無難と言えます。

TEそのままを燃料タンクに入れますと、燃料タンクの底の僅かな水分に対して
ゲル化を起こすことも考えられ、フィルターの詰まりを引き起こす恐れがありますので、
あらかじめ添加する際は透明の容器にて燃料と希釈させてからご使用いただく方法が
一番確実と思われます。
希釈したTEはゲル化や白乳色化しにくいと言えます。



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