キャブレター・インジェクター | インテークバルブ | 燃焼室 | 運転性 | 有害排気ガス | ノッキング | |
レギュラー | デポジット堆積 | デポジット堆積 | デポジット堆積 | 悪化 | 増加 | オクタン価要求値上昇 |
ハイオク | クリーンアップ | クリーンアップ | デポジット堆積 | 悪化防止 | 低減効果 | オクタン価要求値上昇 |
フユーエルワン | 急速クリーンアップ | 急速クリーンアップ | クリーンアップ | 急速向上 | 急速低減効果 | オクタン価要求値低減 |
プレミアムガソリン中の添加量と比較して約20〜25倍の濃度になりますのでかなり期待する効果はありそうです。
この場合はポリブテン
汚れる場所 | 汚れの状態 | 影響、症状 |
インジェクター | デポジットによるノズルのつまり | (1)燃料供給量の低下による出力低下(2)空燃比コントロールが乱れ排ガス増加 |
インテークポート | デポジットの堆積 | 特にスワールポートの場合スワール(図参照)の発生不良による出力低下=不完全燃焼 |
インテークバルブ | デポジットの堆積 | 混合気の流入パターンが乱れ、燃費、排ガス、出力が劣化 |
点火プラグ | カーボンの付着 | 点火不良=エンジン不調 |
燃焼室内 | ピストンヘッドなどにカーボンが堆積 | オクタン価要求値の上昇による出力低下、燃焼劣化、ノッキングの発生 |
※デポジット・・・・・・・ガソリン内の不純物質やオイルの劣化した成分などの”燃えかす” ※吸気系の汚れる理由・・・(1)排ガス対策として排気ガスやブローバイガスをもう一度混合気として リサイクルするので、”すす”や”未燃焼ガス”が マニホールドより入り汚れが出来る。 (2)いわゆる”オイル下がり”で、バルブガイドから入ったオイルが 吸気バルブで焼け焦げて固まる。
種類 | 特徴 | 代表商品 |
ポリエーテルアミン系
(PEA) |
○吸気系各部、燃焼室へのクリーンアップ効果(汚れを取る力)、キープクリーン効果(汚さない力)に優れている。
○燃焼効率が高く、燃焼副産物を発生させない。 ○非公式ではあるが、日本の自動車メーカー各社がその効果の高さを認めている。 ○性能は高いが、コストも高い。 |
カストロール(クリーンプラス)
ワコーズ(F−1:エフワン) |
ポリブデンアミン系 | ○キープクリーン効果はあるが、クリーンアップ効果はない。
○吸気系各部への効果はあるが、燃焼室への効果は低い。 ○燃焼効率が低く、低回転/低速という条件下では、デポジットを発生させる可能性がある。 ○プレミアムガソリンに使用されることが多い |
B社(Fuel Additive) |
メタノール系 | ○キープクリーン効果、クリーンアップ効果ともにない。
○燃料中に水分を分散させる力はある。 ○安い |
S社(GAS TREATMENT) |
加えて、ポリエーテルアミン系は現在3種類あり、ポリマーの長さにより異なる性能を表し、燃焼効率としては
ガソリン単体より悪くなります。 ただ、こういった成分の長さに関してはよくわかりませんが実際のところは
ポリエーテルアミンの製造元が同じ会社であるように思われますので、実際は「同じもの」と言えそうです。
燃焼室で燃えるのは約3割程度で残り7割がデポジットなどを取り込み排気ポートで(高温のため)分解するといった機構に
なるとのことですが、この割合で表現されることはまずないと言うことですから、聞き間違いなのかもしれません。
雰囲気的な表現で申し訳ありませんでした。
吸気バルブの温度は100度C程度までと思われ、800度C程度まで排気ポート(触媒付近)も上がるのですが、
ポリエーテルアミンの分解は最高2000度Cも上がる燃焼室で分解しているように思えます。
吸気バルブではポリエーテルアミンは液状でデポジットにしみこみ、デポジットを包む形で柔らかくして徐々に剥がしてゆくのが
基本となります。
「GDIやD−4タイプの燃焼方式には使用しない方がいいようです。」という考えが発売当初から言われてきておりましたが
実験結果がわかり、実は逆で、GDIやD−4など、三菱自動車およびトヨタとも、高濃度でポリエーテルアミンを使用することで
高圧インジェクターのノズルをクリーンアップすることを認めています。(資料が入り次第公開します。)
また、ワコーズの使用データでもよくない結果が現在まで発生していないと報告されています。
初期において燃焼効率が添加剤によって悪くなることと(あるいは懸念)、
使用データのうち良くない結果があったためのようです。しかしこのデータは「ポリエーテルアミンを使用することで」と限定されていないので
違う成分で起こっていたと推測されます。
こういった事は添加剤によくあることで、 一般にアルコール(特にメタノールCH3OH)は金属、ゴム、樹脂を腐食・膨潤させるので
耐久性に悪影響を与えると言う事実から、同じ系統の添加剤全てが糾弾されると言う傾向なのかもしれません。
一応添加剤を入れるときはそういったタイプのものか調べてみてください。
燃料系添加剤をガソリンに添加しない事を、自動車メーカーが薦めている理由としての、
一つの理由は、現在の電子制御式エンジンが燃料噴射量を「O2センサー」で制御している事にもよります。
もちろん添加剤の成分がおかしな商品は論外です。
炭化水素の場合は、水素Hと炭素Cから出来ていますので、燃焼すれば、酸素が増えることはありません。
ところが「・・・エーテル(エタノールやエチルアルコールも含む)」は「ーOH」と、酸素を含んでいますので、
あまりにも、ガソリンに添加すると、本来の酸素量=吸入空気量と異なってしまうわけです。
O2センサーは、燃焼した排気ガスに含まれる残留酸素濃度を測定し、
三元触媒の最も効率の良い理論空燃比近くへガソリンの量を噴出させようと制御しています。
排出ガス中のO2が多い場合は、燃焼したガスにまだまだ酸素が十分あるわけですから
実際とは異なりセンサーは「燃料が薄い」と判断し、燃料の増量が考えられ、実際はCO・HCの増加が起こると思われます。
あるいは吸入空気量を減らすかもしれません。
なおO2センサーの特性やなフィードバック略図などはこちら。
燃料含有のこういった誤作動に関連する成分と言いますと、1つにMTBEがあげられます。
これも、アルコール成分含有(=酸素を含む燃料)と言えばそうなるのでしょう。
アルコール燃料などのように元々酸素量が多い燃料もあげられますし、
ポリエーテルアミン(PEA)なども酸素を含みますので、添加量の規制値が必要と思われます。
なお、石油メーカーの自主規制値としてMTBEのガソリンへの添加上限値は7%としているようです。
しかしそれ自体が最近は規制物質へとなる方向へ向かっています。
強制的に物を燃やしても、自然に物が燃えても、有害物質の問題は避けて通れなくなっていますね。
※ポリエーテル系と書かれていてもそれがポリエーテルアミンが使用されている製品とは違うようです。
通常、ポリエーテル系と書かれている場合はキャリアオイルを指しており、清浄剤の成分を指しているのでは
ないようですから、誤解を招く間際らしい表現と言えます。
もちろんポリエーテルアミンはポリブテニールアミンとも異なります。
ブテニールは炭素数が多いため燃えにくく、エーテルの方はそれが少なくさらに酸素を含んでいますので、
「より分解しやすい」成分と言えます。
※キャリアオイルとは有効成分を溶剤に溶けやすくするための成分。燃焼効率の
悪いポリブデンアミンは最後に燃えるので最悪の場合はエンジンをさらに汚してしまう可能性があります。
旧タイプ添加剤(Wi社、Wa社) | 新タイプ(ポリエーテルアミン)1回目 | 新タイプ(ポリエーテルアミン)2回目 | テスト後(レギュラーのみ) | |
テスト車両(1) | 残念ながらほとんど変化がわからない。 | 加速時のもたつきが特になめらかに変化した。ただ、微妙なノッキング音はほとんど変わらず聞こえる。 | 1回目と同様にさらになめらかな加速感が加わる。ノッキング音はわずかだが小さくなったように感じる。 | |
燃費(1)(満タン法) | 7.4km/リットル | 7.2km/リットル | 6.5km/リットル | |
テスト車両(2) | 外気温が冷たくなった為もあるが、以前のようなノッキング音はあまり出なくなった。また加速も幾分なめらかになった。 | ノッキング音はほとんど聞こえなくなった。加速もさらによく感じられる。 | 最終的にはノッキング音は僅かに残りました。ただ以前のように頻繁に起こりにくくなったみたいです。長距離使用時に少し音が出ます。 | |
燃費(2)(満タン法) | 8.0km/リットル | 調べていない | 調べていない |
※テスト車両(1) に対してはその後タイミングの調整をして対処。たった”2度”のずれで、 わずかなノッキング音が解消。その後はいたって快調なりました。添加剤の効果は 使用中の感じから、”結構なめらかな加速感”になるといった感じで、体験できました。 2回目にかなり燃費が落ちたのは意識的に発進加速を調べるためにアクセル開度を 上げたためと思われますが、それにしても以前のデータではハードな走行テストでも 6.2km/リットルでしたから???と首を傾げていました。テスト後レギュラーガソリンに 戻してみたら納得。確かにスタート時の回転数が異なっていました。以前は2000回転 で、流れに乗り2500回転まで上げることはあまりなかったのですが、テスト後はいきなり 2500回転まで上げてました。以前の状態が悪いせいでレスポンスが悪く回転が上がり にくかったとみるか、テストの癖がついてしまったとみるか(最近はエンジンが学習してくれますので・・・) 、そのほかの原因なのか結論を 出せない状態でいますが、添加剤なしの以前の走り方に強制的に戻して燃費のデーターが 出てくればわかると思います。しかし、結局、冬になってしまいデータは出せないままです。夏より冬の方が燃費が10% ぐらい、悪くなるので(過去3年間のデータより、渋滞も増え、アイドルアップも長くなる かつ、私は冬もエアコンON。) 冬に測定した6.5km/リットル前後の燃費は少し悪くなった程度と思われます。でも、なんだか 納得がいかない結果でした。
3月になってエアコンも控えめにしてのデータですが、約7.5km/リットル。何だかもともとの 最初の燃費と同じみたいです。早く夏になりノッキングが減ったかどうか確かめたいものです。 テスト車両(2) 上記の”車両(1)”と大体において同じ様な結果となりました。僅かに タイミングを遅くしてみることでほぼノッキング音は解消。別の人にテストしてもらっているので 燃費のデータがないのですが、ほとんどテスト中燃費は変化していないようです。 ”どの添加剤を入れてもよくなったみたいに感じる。”という返答から過走行車にはとりあえず 何度も添加剤を入れる必要があるのかなぁ と思いました。(上記のメーカーの洗浄力のグラフは ガソリン500リットル使用後の洗浄力で、この車両は少なくとも9300リットル以上使用後の状態ですから グラフのようにはならないと思われますので・・・)
その後、2回ほど添加剤を入れテストしましたが、燃費は変化してないとのこと。 しかし走りはなめらか感が加わったということで、納得。
テスト車2台とも、オイルに添加剤(GRP)が入っているため、あまり効果がなかったのかも しれません。燃費改善用磁石も取り付けてますが、添加剤を入れたとき以来、燃費が10%以上改善 されてましたので・・・。やっぱり、燃費改善と言うより、クリーンアップという効果を評価した方が 良さそうです。
上記燃料添加剤以外に、燃料に入れる添加剤は多くありますが、成分のほとんどが企業機密事項でして
まとめにくいのですが、どんなものがあるか調べてゆきたいと思います。 その他の燃料添加剤はこちら