前のページでオイルの品質など考えてみましたが
今度は自分にあったオイルの選び方を考える番です。
オイルを選択する基準は
人の真似をする必要は全くありません。
自分にとってのそれぞれのパラメータの強さで考えれば良いと思います。
で、問題となるのは
そのパラメータの設定です。
それぞれの詳細へリンクしますので
気になる項目からみてゆかれるといいでしょう。
1.温度ー粘度帯(メーカー推奨粘度帯)
2.使用期間=交換したくなる距離で選ぶ
3.使用状況=走り方や走る時間
4.排気量
5.オイル添加剤を使用するかどうか
6.オイル交換にいくら払えるか(対フィールに対して惜しくないレベルも含む)
7.車をどれくらいの期間、距離で乗り換えるか
8.ともかく燃費を向上させたい場合
9.オイルのフィールで選ぶ
ノッキングなど燃料に起因する事柄など
オイルと直接関係ない要素は抜いておいた方が良いでしょう。
一番大きい要素は温度と粘度の関係です。
つまり、始動時の温度と運転中の温度がどの程度になっているかを考えます。
通常始動時は外気温になります。
北海道と沖縄では夏も冬もかなり最低気温が変わるのですが
ここでは自分の始動する時刻の外気温を考えます。
朝早い出勤などの場合、通常はその日の最低気温に近い状態から始動しますのでこの粘度はエンジンのフィールに大きく関与しますので
年間の最低気温の推移と重なります。
この点を考えますと始動時に地域によって
日本では同じ日でも20度以上の差があるわけですから
地域によって使用されるオイルの粘度帯の違いがあって当然と言えます。通常走行の場合では
1時間程度走行しても油温は90度ぐらいと思われます。
ですから運転時間が短くなれば、油温は上昇せず
最高油温が60度ぐらいしか上がらない乗り方をされるも場合あるでしょう。
AT車の場合は、ATFの油温でも大きく走行フィールが変わる場合があります。通常はメーカー指定の粘度帯がありまして
始動直後のエンジンを暖機してガソリンが濃い状態(=アイドルアップの期間)も
同じようにフィールが変わります。
ですからオイル粘度でのフィールを確認したい場合は、
できれば、外気温が20度以上の高い時期で、
アイドルアップが終わる頃、乗ってから約20分以上走行してからのフィールを
確かめてみてください。しかし、実際使っている時間(=通常使用中)のフィールが大切と思われるなら
現在のATFの油温特性、アイドルアップ状態をそのまま入れて
評価されていいでしょう。
実際に一番多く使用される温度帯でいいフィールになるようにセッティングするのも
一つの方法です。使用時間が10分以内とか、ほんの2-3kmの買い物用途だけなら
よほどエンジンが古い設計か
過走行でピストンーシリンダーのクリアランスが広がっていない限り
気密性は考えなくて良いのですから
きわめて粘度が低い0w-XX、5w-XXでも問題ないと思われます。
ただ、そのような使用は過酷な条件ですので
オイルの劣化の傾向から考え、
低温スラッジ防止のためにできるだけ「SM/CF」ぐらいの高品質グレードを使いましょう。
また交換時期は劣化の関係から
長距離長時間運転などされる前にオイル交換されるのがポイントとなりそうです。
この範囲を変えて良いかどうかは使用環境でずいぶん変わってきます。
ひとまず自分の好みを探る場合は
オイルの缶に書いている粘度を示す数字(○w-○○の○に当たる数字)を変えてみることで
あるいは混合可能なオイルで、粘度を変化させてみましょう。
おおざっぱに粘度をどう変えるかの例として市販で手に入るオイルでは
今まで使用しているオイルの低温側を変えてみる方法が始動フィールに影響します。
低温流動性は○W側で表されています。
0w・5w・10w・15w・20wなどがありますが
現在が10w-XXでしたら同じ外気温でも柔らかい5wかもう少しかための15wを使います。反対に始動時に良い感触が得られた場合は
その始動時の粘度を固定し
そのあとに書かれている数字の方を変えます。
通常の走行時にはxxw-20・30・40・50・60などで調べます。
上記で好みの粘度帯が分かります。
好ましいフィールがどれくらいまで続くか(耐久性)などによって、
どの時点で交換するかも分かってきますし、
耐久性を考慮して粘度帯を高めにしておき、多少なりともロングドレイン性を加味する事も出来ます。
もっとこだわって、
オイルの粘度ー温度特性で自分にマッチするものを見つけたい場合
使用上の温度でどの粘度をいい感じと感じているかを見ればいいことになります。
エンジンオイル自体の粘度は
1、ベースオイルの粘度で、ほぼ決まります。2、オイル中の添加剤成分
市販品は上記の1,2,ともに何が使用されているか関係者以外分からないのですが
おおよそは公開されているそのオイルの代表性状をみれば検討がつきます。
こちらにも記載していますが、資料が古いので、使っているオイルに合う新しいもので判断してください。
資料は販売店でお尋ね頂くか、リーフレットやオイルのカタログ、
あるいはメーカーのHPなどに記載されています。
下記に代表的に記載されている主な項目を挙げてみました。
1、粘度・規格・・・おおよそのオイルの堅さとAPIやCCMC、ACEAなどの品質グレード評価です。
グレード評価は粘度を指すのではなく、エンジンなどに使用するオイルとしての適性度ですから2、基油分類・・・・鉱物油、部分合成油(VHVIを含む)、化学合成油(VHVI、PAO、エステルなど)どれを使っているか。
高いグレードが良い品質と言うことになります。
長期間使用での評価が別途に記されている場合もあります。
高級なエステルの場合は「エステル」と記載される場合が多く、ポリアルファオレフィン(PAO)が3、動粘度・・・40度の時と100度の時のオイルの粘度です。こちらにSAE粘度分類表があります。
入っていますと、表示的には「エステルベース」と記されることが多いです。
100%化学合成油の場合でもVHVI(水素化クラッキングオイル)を使用している場合もあります。
このあたりは販売店にお尋ねください。
通常の化学合成油の成分はポリアルファオレフィンとエステルをベースオイルに使用しています。
また、鉱物油も品質の差が大きく、グループ I、II、(II+)、III、の3(4)グレードがあり
通常はIIかII+が流通しています。
こちらは粘度指数から読み取ってください。
高品質なグループのベースを使用している場合は粘度指数(VI)が160前後はあるはずです。使用オイルのベースオイルの違いから見てゆきますと下記の傾向があります。
●鉱物油
油温の違いで粘度の変化が大きいので始動時と走行時でのフィールの差が出やすいので
夏と冬では同じ粘度のオイルでも異なって感じる事があります。
高温で油膜は薄くなりやすく粘度の時間的な劣化も早い傾向がありますので
短い使用期間に向いています。●部分合成油(VHVI系を含む)
「シンセティック」という表示がされている比較的安価なオイルになり、
鉱物油ほど油温での粘度変化は大きくないですが、やはり温度でのフィール差は
大きい傾向が感じられます。フィール的にはPAOに近いように調整されていますが
フィールの維持自体も100%合成油から比較しますとやはり短くなります。●PAO、エステル系100%合成油
始動性も高温でも長期に安定した粘度が期待できますが、価格が高くなります。
PAO系はシールに対して収縮性を持つので
膨潤性を持つエステルなどを配合している場合が多く見られます。
また、配合比率でエステル量が多いほど始動時の粘性抵抗は出やすい傾向があり、
始動時に重く感じる事があります。
使用時にフィールが良いタイプのオイルは使用するにつれてフィール劣化が早く感じ
逆にフィール自体はそれほど良くないと感じられるオイルは、長期に安定したフィールを
保ち続けると言う傾向が濃く出るのも100%合成油の特徴です。
低温域と低温ポンピングなどでは単位がCPで表されており、動粘度の単位がcStですから4、流動点・・・オイルを循環させる事が可能な最低温度
温度粘度表で40度と100度を結んで引く線の延長線と若干異なりますが
おおむねは問題ない範囲の「ずれ」と思われます。
なお厳密な測定値では両端が下がり、「上部が上になった弓形のごく弱い円弧の形」になるようです。
またこの線自体は基油分類によってオイル間で変化があるのではなく傾斜角度=粘度指数で
オイルの品質を見た方が良さそうです。
通常は気にしなくても構わないのですが、冬の寒冷地(へ行く場合)には5、その他・・・記載してあればオイルの素性が分かるのですが記載がなかったりしますので
確かめてください。
5W-XX、0w-XXであればマイナス30度でも大丈夫です。
ここまで調べられましたら
このオイルの温度-粘度特性をグラフ化します。
この作業は単に上記の「3、動粘度」だけが分かれば良いだけですが、
オイルの耐久性や粘度指数の比較には別の項目も大切になりますので
出来れば知っておいた方が良いでしょう。
表はブレンディングチャートと温度・粘度対照表にありますので、適当な大きさにプリントしてください。
で、自分がいつも使っている外気温のところと交差する点にチェックを入れます。
簡略な図で記載しますと・・・
となります。
工事中
2.使用期間=交換したくなる距離で選ぶ
オイルは使用して行きますと初期状態から段々と変化して行きます。
一般的にはフィール劣化と呼ばれる事柄ですが下記に様な状態が起きる事もあります。
・始動の時にかかりが悪くなる
・エンジン音がうるさく感じるようになる
・加速が悪くなったり思ったように速度が出ない
・オイルにスラッジが混じっていたり、ひどく汚れている
等々と、実際に症状的に現れてくる事柄と
もう一つは心理的な要因で
・しばらくのあいだオイル交換をしていない(ので不安)
・オイルの透明度が下がった(少し汚れてきたが良いのかな?)
・何となく交換したい。
などというように、実質的にはオイルの劣化がほとんど起きておらず、
そのまま使用しても、エンジンの劣化には大きく影響が出ないような場合もあります。
確かに
最低どれくらいの使用期間で交換するのかは、
オイルの性能とエンジンの状態とその稼働状況や時間とが関係するわけで
標準的な評価を出すにはこれはかなり難しく感じます。
一般的には試験エンジンが壊れるまでの=摩耗度から判断されますが、
現実的にはオイルシールからのオイル漏れや
エンジンの音質が悪くなったりとか、自動車のモデルが古くなったりとか様々で
まあ極端に言いますと
通常の使用でオイル消費を管理していて1年間か1万キロ毎のどちらかになって交換されていれば
新車から10万kmぐらいの走行ではエンジンを修理しなければいけないほど悪くなることはまず起きないでしょう。
そういう意味から
使用期間の最大限は
メーカーの取扱説明書通りで良いでしょう。
ですからここで通常交換したくなる距離というのは、
フィール劣化という事が中心で、「末永く新品のエンジンのフィールを保ちたい」と解釈します。
となりますと
ベースオイルの品質・耐久性とそこに入れられる添加剤の品質・耐久性が
重要になってきます。
一つは粘度の変化です。
これには添加剤としてのポリマーの品質が大きな要素となります。
3.使用状況=走り方や走る時間
4.排気量
5.オイル添加剤を使用するかどうか
6.オイル交換にいくら払えるか(対フィールに対して惜しくないレベルも含む)
7.車をどれくらいの期間、距離で乗り換えるか
オイル選びの中で燃費を向上させるということは、オイルに限って考えますと
下記のような点に気をつければ良いように思えます。
1.燃料を完全燃焼に近づける。
・密閉性が良好かどうか
エンジンのピストン(+ピストンリングなど)とライナー(筒)は、注射器などとは異なって2.オイル自体の抵抗を減らす。
結構隙間が開いており、クランクプーリーの中心にあるネジにメガネレンチをかけ、
ゆっくりと回せる=密閉されていない状態になっています。スパークプラグなどをすべて外せば抵抗となる圧縮等のサイクルが行われないため昔の玩具の水鉄砲も、竹の筒へ綿の布を巻き付けた棒を押して次に来る節の穴から
簡単に回ることが分かります。
水を押し出す構造で、似ています。
綿や綿と筒の内壁の隙間が大きいと軽く押せますが、水が遠くへ飛びにくいし
逆に綿をきつく太く巻きますと、遠くへ飛びますが、重く感じます。ピストンリングの張り(張力)の調整は部品交換となり分解が必要で、簡単に変えられませんが、
水と比較すれば粘性が十分あるエンジンオイルの場合は密閉作用が大きくなり
粘性を変えることでそういった目的にも使用出来ます。
粘性が低いオイルと大きなオイルを比較した場合は
粘性が大きい方が綿をきつく太く巻いたのと同じ意味合いになります。
ただしオイル自体の抵抗は
同じベースオイルのグループの中のオイル同士なら粘度が高いほど大きく(=燃費を悪くする)なります。
異なるグループ間のオイルの省燃費度の比較表は調べられているかどうか分かりませんが
経験的には同じ粘度帯の場合は
製品として高品質オイルの方が燃費の劣化を感じるまでが長いように感じます。基油自体のグループの違いだけに注目した同じ粘度で燃焼したガスの急激な膨張力をうまく受け止めるのには
その一つの基準として摩擦係数を取り上げることが出来ます。
摩擦係数が低くなると省燃費になるからです。
この事から
PAOと比較してもエステル系はそれが低摩擦係数のオイルということから
エステルは同じ粘度帯なら省燃費型ということが出来ます。
ただ、「高品質オイル=ベースオイルが高粘度指数+添加剤の性能が良い」ということで
省燃費にはポリマーの品質や摩擦低減のための成分が入っていますから
実際に売られている省燃費型のオイルでは
添加剤がどれだけ省燃費性能を考慮しているかという事によって作られるわけです。
ここでは
粘度が低いベースオイル使って、基準値のオイル粘度帯へと粘度を上げる
ポリマーの質が重要な位置を占めます。
ポリマーの剪断が早いとフィールも燃費もすぐ劣化します。ポリマーがどんなものかは
料理で言えば「とろみ」を出す水溶きした片栗粉コンスターチやくず粉などと
考えて頂いても構わないと思います。
無理に攪拌する、熱をかけ続けることで「とろみ」も弱くなるように
ポリマーも使用されることで剪断されて行きます。
出来るだけ隙間を少なくする必要があります。
あまりにも隙間があると燃焼室からピストンの隙間を通って
燃焼ガスがクランクルーム(下部はオイルパン)へ抜けますので
ピストンを押し下げるのにロスが生じるからです。おなじ理由でピストンが圧縮のためあがってくる前に燃焼ガスが膨張するとロスが生じますし、また、高温になりますと、オイルの粘度が下がりますので
下がる途中で膨張してもロスが出ます。
ピストンが一番下に来る時にまだ燃焼が終わらず膨張するのも
同じ事で、ピストンが決められれた角度内で燃焼が始まりまた決められた範囲で終わる事が
重要となります。
これらはオイルの粘度の違いや圧縮が良くなる添加剤使用でも変わることがあります。
使用するオイルの温度帯で適正な粘度になる事が必要です。
このあたりはこのページの1.温度ー粘度帯(メーカー推奨粘度帯)と関連します。
これは省燃費性評価エンジン試験の粘度に対する燃費向上率の基準でも分かるとおり3.機械的な摩擦を低減させる
オイル自体の抵抗は基本的には比重が大きいものほど大きくなりますので
比重の小さい低粘度のオイルが有利になます。また比重が小さくてもオイルのグループの違いや含まれる添加剤によって
油膜が厚くなれば重くなりますので厳密には比較が難しく、一般的には粘度から判断します。
これは上記の料理のとろみと同じで、
ポリマーが入っているとかなり抵抗があるはずですが、油膜が薄すぎますと逆に
金属同士が触れ合い、摩擦が増えます。
これらをオイルの使用される温度帯と、使用するエンジンとの関係で選ぶわけです。なお低粘度オイルは油膜が高温時に薄いので、添加剤の劣化や異物などの影響を受けやすく
その分、耐久性も短くなりますので
オイル交換までの使用距離が同じ品質の高粘度のものより短くなります。また省エネオイルはほとんど低粘度オイルになっていますので
下記機械的な摩擦・摩耗も考慮して品質・交換時期などにも気をつけて選択する必要があります。
0Wー20などの低粘度油が自分のエンジンに使用出来るかも確認してください。
エンジンの構造によってOWや5Wが使えない場合もあります。
オイルは使用時間が長くなるほど初期状態を保てず劣化し、燃費が悪くなってきますので4.燃費を優先したオイルの使用期間の目安
同じ品質のオイルあれば、出来るだけ新しいオイルが良いという事になります。また、違う品質のオイルですと高い品質のオイルの方がより劣化しにくいわけですから
燃費には良い影響がでます。
ただし、粘度帯が同じでもポリマーの有無やその品質などでも異なります。
また油膜保持力など摩擦を考慮した作りとなっているオイルと
そうでないオイルでも異なってます。
ですから、良質な添加剤などの併用で燃費は向上することが多いわけです。例えば、
オイルのグループから考えますと
油膜が薄くなりすぎますと良い結果になるばかりではありませんので
外気温との兼ね合いで試す必要はありますが
使用耐久性の高く低摩擦係数を持つ超低粘度のエステルを使い、
油膜が薄いと逆に境界潤滑になりやすいので
比較的安価な有機モリブデン系か、奢ってPLUTO808のような高性能潤滑剤を使用し、
ポリマーの剪断や異物の混入を考えて
早期=3000km未満で交換すると
非常に省燃費になると思われます。
満足度は高いでしょうが
ただ、逆に出費は燃費の還元以上になるようにも思えます。
オイルの劣化は元々オイルに入っている添加剤の劣化と9.オイルのフィールで選ぶ
外部から入ってくる異物=水分、未燃ガス、排気ガス、摩耗金属などで起こります。
添加剤の劣化と混入異物がある限度を超えてきますと燃費に影響してきますので
その時期を探すわけです。
ただ、使用状況やエンジン種類の違いで多少異なるように思えますので
オイルを特定出来ない状況では
自分の感性で探ると案外あっていることもあります。普通にオイル交換をされる場合は
粘度希釈や劣化を考えて最初は若干高い粘度帯のオイルを使用し長期使用をしたいと考えます。
そうしますと、オイルが暖まっていない冷間時には
オイルの硬さが逆に抵抗となって燃費を悪化させます。
もちろんエンジンが高負荷・高温時の場合は逆に油膜の薄さなどによって
低粘度オイルは燃費的にはそれほど効果が出ません。
ですから、使用される条件でオイルの低粘度側を決めると良いかもしれません。高温時に油膜保持力が高い=油膜が薄くなりにくい高品質油(例:エステル系)などで、省燃費型のオイルは低温側が0wと5Wのどちらかの選択で良いと思えます。
低粘度帯の製品を選ぶと
比較的高温高負荷でも安定した燃費となります。
両方の使用状況を持たれる方には
こういったオイルの選択が良さそうです。
目安としてはILSAC「GF-4」と記載のあったオイルが良いのでしょうが
高品質油なら無くても構わないでしょう。また、ポリマー成分が入っていても剪断安定性がきわめて良い製品が出てきております。
けれどそういう製品を使って粘度劣化が「ほぼない」としても
それでも4000kmぐらいから、燃費が落ちてくる傾向は否めません。
オイルもそれほど汚れていない、粘度も劣化があまりないのに
急に燃費が落ちてくる理由は何が原因なのでしょう。この問題は通常の主観的な判断では説明が難しいので
燃費として劣化が感じられないぎりぎりの走行距離(2500km前後)で使用オイルのサンプルを採り、
その後、そのまま走行を続け、実際に給油などで燃費が確かに落ちたとわかった時点で
もう一度その時のサンプルを採ります。
この2つの使用オイルの比較分析をして違いを確かめる事にします。1万キロ以上のかなり走行している場合は顕著な変化が予想されますが、
最近の高品質オイルで5000km前後で起こる現象では何が原因か
興味あるところです。
時間もかかりますので多分次のページ92に分析と結果がわかり次第アップします。
1.オイルのグレードオイルのグレードは添加剤の入っている状態のオイル成分で2.ベースオイル粘度
基油分類のベースオイルと添加剤等の処方で姿を変えたものです。
店頭に並ぶ時に製品としての品質などが分かるように
通常は試験基準によってランク付けされており
消費者の参考になるようにマークや記号等で表示されていますが
主に下記のような規格があります。SAE粘度分類
APIサービス分類
ACEA規格(同上参照)
ILSAC規格(SM/GF-4のページ参照)
JASO(日本自動車技術協会)規格(特に二輪用規格として)ただし最高のグレードの表示をしている商品がフィール的に良いかどうかは分かりません。
一つはテスト基準が「ある側面から代表的に選択された」からで、
まして、全商品が同じテストを受けているわけではないという事(※)と
重要なのは好みという「主観的な基準」が入るからです。※規格自体の認証代が高いのでその製品の販売価格が高くなるのを嫌い、ではグレードは別にして値段が高いものがより良いフィールかというと
高品質オイルでも受けてない事も多いです。
なおそういった場合は、「自社評価で○○規格相当」と記載している事もあります。
多分それも当てはまりません。
エンジンの機構や特性によって、また使用状況によってフィール自体が随分変わるからです。オイルグレードの選択肢だけから判断しますと2006年12月時点では
API規格で言えばSL以上であれば問題は無く、
後は予算の関係から決めて行くと良いと思われます。
なお、低燃費車の場合で「0w」や「5wー20」を指定している場合は
出来るだけ最新のSM規格のものを使用されると良いと思われます。基油分類では
3.粘度指数向上剤
4.FM剤を含む極圧剤
5.燃料希釈など
工事中